2013年8月28日から31日まで、つくば国際会議場にて国際会議LPBMS2013("Light and Particle Beams in Materials Science")を開催しました。 LPBMSは、放射光、中性子、ミュオン、低速陽電子などの量子ビームの利用を軸に、最先端の物質科学の研究成果を議論する会議です。 本会議の前身は、1994年から開催されてきた放射光を用いた物質科学の国際会議SRMS (Synchrotron Radiation in Materials Science)で、前回は2010年にイギリスで行われました。 今回、KEK物質構造科学研究所が主催することを機に、放射光に限らず量子ビーム全般をカバーする会議に拡張され、初めてつくばで開催されました。
初日には、物質・生命科学実験施設(MLF)の実験装置などを見学するJ-PARC(大強度陽子加速器施設)ツアーが催されました。 夕方から行われたウェルカムパーティーでは、本会議の実行委員長である村上洋一PF施設長による開会の挨拶に続き、国際諮問委員長であるAberystwyth大学のGreaves教授より、ご挨拶を頂きました。
プレナリーセッションでは世界の第一線で活躍されている著名な研究者9名による、量子ビームを用いた最新の研究結果が紹介されました。 研究分野は、磁性物質、低次元性物質、グリーンマテリアル、強相関電子系物質、触媒、ソフトマター、無秩序系物質、測定手法、複合物質などの多岐にわたり、分野横断的な議論が行われました。 オーラルセッションでは、3会場に分かれ32名の招待講演者を含む、全52件の講演がありました。会場が手狭になるほどのセッションもあり、盛況な議論が行われていました。 ポスターセッションでは121件の発表があり、多くの参加者がポスター発表会場に足を運び、活発な議論が行われていました。 30日には、懇親会が開かれ、鏡割りや和太鼓の演奏など、海外の方には日本文化に触れていただく絶好の機会になりました。
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