超短パルスレーザーは、ピークパワーが極めて高く照射時間も極端に短いため、熱影響の少ない精密微細加工が実現できるツールとして、広く応用されている。そこで、分子科学研究所機器センターの共同利用装置である分光実験用の超短パルスレーザーを用いて、同所装置開発室と共同でレーザー微細加工機の開発に取り組んでいる。現状は試作機のレベルであるが、レーザービームを単にレンズで集光するだけでは微細加工はできず、材料に対して適切なフルーエンスで照射することが重要である。また、ビームプロファイルを綺麗にする技術を取り入れ、より綺麗な加工を実現できた。透明材料への加工や試料ステージを制御することによるレーザー描画など、応用例も報告する。
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分光実験用超短パルスレーザーによる微細加工への取り組み |
上田 正 |
自然科学研究機構 分子科学研究所 |
切削加工時に被加工材(ワーク材)を固定する方法として、バイス等で機械的に把持する方法と、マグネットチャックのように磁力で把持する方法がある。マグネットチャックは機械的把持に比べ、ワークの局所的変形を低減することや、脱着が容易であるといった利点を有している。しかし、ワークに切削力が作用すると、マグネットチャックとワークとの間に微小なずれ(横すべり)が発生する問題点がある。そこで本研究では、マグネットチャックから発生するXYZ方向から磁束密度分布を測定する。そして、マグネットチャックとワーク材との間に生じる横すべり抵抗力を測定し、磁束密度分布と横すべりとの関係について検討する。
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マグネットチャックによる被加工材の横滑り抵抗性に及ぼす3次元磁束密度の影響 |
米倉 達郎 |
岩手大学 |
KEKではHigh Currentの短パルス電子ビーム発生器としてフォトカソード電子銃の開発を行っている。この電子銃はRa0.1μm以下の表面粗さと1μm以下の高精度な加工および組立て技術が必要である。これらの要求に対応するため、機械工学センターでは単結晶ダイヤモンド工具を用いた超精密加工と水素炉による金ロウ付けにより電子銃の製造技術の開発を進めてきた。本報では、電子銃の製作上の問題点と製作方法について紹介する。
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KEKにおけるフォトカソード電子銃の製作について |
高富 俊和 |
高エネルギー加速器研究機構 |
研究室からの依頼により、実験用の粉末焼結造形装置(AM装置、3Dプリンタ)の設計、製作を行った。2009年3月に1号機、2013年3月に2号機、2014年3月に3号機、2015年に4号機、5号機、と少しずつ改良を加えて設計し直し、製作した。現在、試作工場で業務用として使用している市販品の3Dプリンタと共に、これらについて報告、紹介する。
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実験用粉末焼結造形装置(AM装置、3Dプリンタ)の設計、製作 |
西山 祐司 |
東京大学 生産技術研究所 |
核融合科学研究所(以下、研究所)は大型ヘリカル装置にて重水素実験を計画している。重水素実験ではわずかではあるがトリチウムが発生する。研究所は管理値を設定し監視体制を進めているが、その監視体制の一つとしてトリチウム測定を目的とした捕集装置が施設の排気塔に設置された。トリチウム測定システムは排気ガスをサンプリングして、触媒酸化法を用いた捕集装置により水の化学形態で回収した後、液体シンチレーション計数装置で測定するシステムである。今回はトリチウム測定システムの概要と測定結果等について報告する。
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核融合科学研究所における排出トリチウム測定システムの開発 |
加藤 ひろみ |
自然科学研究機構 核融合科学研究所 |
臨界プラズマ試験装置JT-60SAにおいて、高温プラズマに障害となる周辺部(真空容器内壁等)からの不純物(酸素、水素等)を除去する目的として「グロー放電洗浄」を計画している。 グロー放電洗浄は真空容器壁等を陰極として、陽極となるグロー放電電極を真空容器内に設置し、陰極スパッタリング現象を生じさせるシステムとなる。この放電洗浄は、旧JT-60Uでも採用していた。 本研究会では、現在改修しているJT-60SA真空容器内の取り付け空間や仕様に合わせた構造並びに形状にしたグロー放電電極を製作し据え付ける計画であり、今回その設計に関して報告するものである。
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JT-60SAにおけるグロー放電電極の設計 |
笹島 唯之 |
日本原子力研究開発機構 |
原子力機構では、完全超伝導トカマクであるJT-60SA装置(プラズマ電流5.5MA-フラットトップ100秒、最大加熱41MW))の建設を進めている。プラズマ放電時間が旧JT-60Uの15秒から約140秒に拡大されるため、電源設備についても大幅な改修整備が必要不可欠である。とりわけ運転に必要なエネルギー源の確保、すなわち交流電源の整備が重要な課題である。ここでは、ほとんど前例のない7年間という長期保管処置中であった、JT-60の大型電動発電機の1つであるH-MG(400MVA、フライホイール付縦軸型)の再稼働に向けた細密点検、および周辺機器の整備内容とそれから得られた技術的知見について報告する。
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JT-60電動発電機(H-MG、400MVA)の細密点検 |
岡野 潤 |
日本原子力研究開発機構 |
大型ヘリカル装置装置(LHD)用重イオンビームプローブ(HIBP)は磁場閉じ込めプラズマ中に形成される電位分布の測定に用いられている。LHDでは、通常、金イオンビームが用いられているが、磁場条件や測定対象に合わせてビームイオン種を変更することが望ましい。しかし、これまでは、入射イオン種の変更には、大気解放作業を伴い数日の期間を必要としていた。今回既存のイオン源を改良し、イオン源チェンバー内の真空状態を維持したまま短時間でイオン種の切り替えを可能とするが出来るマルチターゲット化に成功したので、詳細を報告する。
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イオン源のマルチターゲット化の試み |
加藤 眞治 |
自然科学研究機構 核融合科学研究所 |
日本原子力研究開発機構の臨界プラズマ試験装置(JT-60)は、現在、幅広いアプローチ活動及びトカマク国内重点化装置計画で実施するサテライトトカマク装置(JT-60SA)への超伝導化改修が進められている。JT-60の付帯設備である2次冷却設備は、電源設備や加熱装置等で発生する熱をポンプによる2次冷却水の送水により回収し、冷却塔において除熱する設備である。本設備はJT-60SAでも使用される。しかし、運転開始から30年を超えているため、引き続き健全に運転するには老朽化対策等が必要であった。本発表では、冷却塔などの機器の改修や配管内の腐食生成物を除去するフラッシングの実施など、JT-60SAに向けて実施した2次冷却設備の改修整備について報告する。
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JT-60SAに向けた2次冷却設備の改修整備 |
西山 友和 |
日本原子力研究開発機構 |
核融合科学研究所では、大型ヘリカル装置において重水素を用いたプラズマ実験が2017年3月に予定されている。本実験に向け、プラズマの性能評価および実験インターロックの設備の一つとして、中性子検出器の据付準備が進められている。一方、大集積回路を有する機器は中性子の影響を受け誤動作等を起こす可能性があることから、既設の計測機器、制御機器に対して遮蔽対策もしくは遠方への退避が進められている。 中性子検出器からの出力信号を性能評価に利用できる値にするには、既知の中性子線源を用いた較正の実施が必要である。本較正はLHD装置内で既知の線源を一定時間連続周回させる方法と特定の位置に一定時間停止させる方法で実施される計画である。LHD装置内に線源を搬入出させる方法として、模型列車の軌道をLHD装置内に設置し、線源を搭載した模型列車を走行させる予定である。これまで較正本番を見据えて模型列車の軌道組立試験を3回、線源保管容器を保管場所から模型列車の軌道横まで搬送する移動試験を1回実施し、担当者への作業内容の周知、作業時間の確認、手順等における不備の洗い出しと改善を進めてきた。 本講演では、中性子検出器の較正と既設機器の中性子対策の準備状況について報告を行う。
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大型ヘリカル装置重水素プラズマ実験に向けて計測系の準備状況 |
小渕 隆 |
自然科学研究機構 核融合科学研究所 |
中性粒子入射加熱装置(NBI)は大型ヘリカル装置(LHD)におけるプラズマの主要な加熱装置であり、プラズマ実験期間中には、それが持つ性能を最大限発揮すると同時に信頼性の高い運転が要求される。そのような運転を実現するためには、実験休止期間中に実施する機器の保守・整備作業は不可欠である。機器の保守・整備作業は、必要な機材・人員や技術的な面から、その多くは機器の製造業者等の外部の専門業者に頼らざるを得ないが、そのような作業の一部を、今回所員自らでおこなった。これは、経費削減と同時に、今後実施される重水素実験に対応するためでもある。本報告ではそれらについて紹介する。
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LHD-NBIの保守・整備作業 |
関口 温朗 |
自然科学研究機構 核融合科学研究所 |
KEK-PFでは、ビームラインBL-11Aを高エネルギー側の光量増加と熱負荷に対する安定性向上を目指して更新をおこなった。更新作業は2014年2月より開始し、5月に調整を行い6月に供用を開始した。その後、少しづつ改善を行い、2015年10月にほぼ最終性能と思われる状態に到達し、簡単な性能評価を行った。今回は更新の内容と調整および性能について発表を行う。
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KEK-PF BL-11Aの更新とその調整および性能評価 |
田中 宏和、豊島 章雄、北島 義典、雨宮 健太 |
高エネルギー加速器研究機構 |
阪大産研のLバンドライナックではTHz-FEL発生の実験を行うために、安定度の高い電子ビームが要求されている。そこでクライストロンモジュレータの充電電圧・出力電圧の高精度化のためにインバータ出力電流制御用直列共振ユニットや従来のスイッチング素子のサイラトロンに替わる半導体スイッチの開発を行った。本発表ではそれらの開発・運用状況やモジュレータの保守・管理状況に関して報告する。
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阪大産研Lバンドライナックモジュレータの高精度化と保守管理 |
古川 和弥 |
大阪大学 産業科学研究所 |
高熱負荷のビームラインでは熱負荷対策の観点から直接冷却のマイクロチャンネル分光結晶を採用している。AR-NE1は高熱負荷下のビームラインであるため、マイクロチャンネル分光結晶を使用しているが、結晶にOリングを通じて冷却水を流しているためOリングの劣化に伴う冷却水漏れによる真空悪化や、結晶作製時に歪を生じてしまうという問題がある。一方間接冷却ではそういった問題が生じない。NE1は分光器上流でビームサイズを小さく制限しているので高熱負荷下であるが、間接冷却の分光結晶を使用できないか検討しビームラインで評価した。ポスターでは分光結晶のサイズ、評価結果等発表する。
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AR-NE1での間接冷却分光結晶開発 |
内田 佳伯 |
高エネルギー加速器研究機構 |
シリコン深掘り加工とは、等方性エッチングと側壁保護膜形成の繰り返すことでシリコンを垂直に加工する方法である。この加工法は、制御するパラメータが時間、圧力、高周波電源など多数存在し、目的毎に最適化する必要がある。加工条件の最適化を迅速に行う為、主に産業界で用いられている直交配列表による品質工学を利用する。品質工学とは、新しい製品・技術開発のための実験を少ない回数で精度の高い成果を得ることを可能とする技術である。今回、品質工学を用いて各パラメータを最適化し、優れたトレンチ形状が得られる加工条件の開発を行った。
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品質工学を用いたシリコン深掘り加工における最適条件の開発 |
渡辺 壮 |
東北大学 |
核融合研のシステム開発グループでは、研究者から寄せられる様々な依頼を基に、これまで多くの制御システムを開発してきた。システム構成は多岐にわたるが、遠隔操作・監視を基本とするLHD実験においては、コードを再利用できる場合が多く、高性能化実験を控えシステム入替えの需要が高まるこの機会に、これまで積み上げてきたノウハウを整理し、一つのテンプレートの形に集約する作業を行った。テンプレートはMicrosoftのVB.NETとWPFをベースとし、利用される機能や画面部品をクラスやリソースの形で用意することで、最小限のコーディングで高機能・高信頼な制御ソフトを完成させることを目指している。本発表では、テンプレートの構成と適用事例を紹介する。
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遠隔操作・監視用HMIテンプレートの開発 |
前野 博也 |
自然科学研究機構 核融合科学研究所 |
大型ヘリカル装置では、核融合炉実現に向けた学術的な研究をさらに進め、基礎的なデータを取得するために、重水素実験を計画している。重水素実験では、使用したガスのごく一部であるが核融合反応を起こし、トリチウムと中性子が発生する。これらを管理するため、研究所では法律より厳しい管理値を設定し、排水および排気中の放射能濃度を監視することとしている。そのための手法を確立するため、実際に測定を行い監視方法の検討を行っている。また、自然環境にも放射線は存在するため、重水素実験の影響を評価するため、重水素実験開始前のバックグラウンドデータの蓄積、整理を行っており、その結果について報告する。
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大型ヘリカル実験棟放射線モニタリングシステム |
橋本 茂弘 |
自然科学研究機構 核融合科学研究所 |
キッチンタイマーの様なON-OFFタイマーが、意外と市販されていないのに気付きましたので、製作した内容を紹介します。依頼者から、既にLEDライトを24VのACアダプタを使って点灯させるのに、同じ時間になるように、ON-OFFするタイマーを早く欲しいと要求があり、アナログが早いので製作し、次に本来のデジタルタイマーを「マイコンを用いて」の仕様から、新たにAVRマイコンの習得をして製作しました。これらも合わせて比較的容易に出来ましたので紹介します。
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キッチンタイマーの様なON-OFFタイマーを製作 |
松山 利夫 |
大阪市立大学 |
JT-60SAタイミングシステム(以下「TS」と称す)は、電源、加熱、計測装置などのサブシステムが動作する為に必要なトリガー信号や基準クロックを配信すると共に、JT-60SA放電シーケンス制御の時間基準を発信し、各サブシステム間の同期を図るシステムである。 本TSは、CAMACモジュール群で構成していた旧TSを廃止し、FPGA(Field Programmable Gate Array)を用いた大規模集積回路を搭載する。本発表では、H18年度に製作した試作版TSの経験を踏まえ、JT-60SAでの正式運用に向けて現在設計・製作が進んでいる改良版TSについて報告する。
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JT-60SAタイミングシステムの設計・製作 |
末岡 通治 |
日本原子力研究開発機構 |
高エネルギー加速器研究機構Photon Factory(以下、KEK-PF)の小角散乱ビームラインBL-15A2では現在、溶液試料用サンプルチェンジャーを用いた自動測定ソフトウェアの開発とテストが進行中である。 この測定ソフトウェアはKEK-PFの標準制御ソフトウェアSTARSをベースとしており、複数の測定条件に対する一連の処理として、溶液試料の分注とロード、分光測定およびX線測定、試料の回収、洗浄・乾燥を連続して行うことができる。 また当測定ソフトウェアの開発を契機として、Perl言語ベースのSTARS簡易JOB制御ライブラリの試行開発を行っている。簡易JOB制御ライブラリは、一連の処理に対する複数の実行条件の受付、処理の中断・再開・停止・強制停止、そして処理件数や処理ステータス照会のためのSTARSコマンドを提供している。 今回は、当測定ソフトウェアと簡易JOB制御ライブラリの現状について報告する。
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KEK PF BL-15A2 STARSをベースとした溶液試料用サンプルチェンジャーを用いた自動測定ソフトウェアの開発 |
永谷 康子 |
高エネルギー加速器研究機構 |
J-PARC物質生命科学実験施設における崩壊ミュオンビームラインには、ダブルパルスミュオンを二つのシングルパルスに分別し同時に二つの実験エリアに供給するため、キッカーシステムが導入されている。運用当初は検出器に乗るキッカーノイズの影響が大きく、ほとんど実験にならない状況であったが、ノイズ遮蔽およびGND対策の効果により一部の検出器において実験が可能になるまでノイズが低減した。すべての検出器において実験を可能にするため、回路にノイズフィルターを挿入し、ノイズを完全に除去する対策が試験的に講じられた。尚、当該回路は絶縁油(2400L)中にあるため、本作業に当たっては消防署の危険物取り扱い承認が必要である。
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J-PARCミュオンキッカーノイズ対策のためのノイズフィルター取り付け作業 |
藤森 寛 |
高エネルギー加速器研究機構 |
J-PARCハドロン実験ではK中間子ビーム標的としてフッ化水素(HF)を用いることが計画され、平成24年度愛媛大学総合技術研究会でその準備状況を報告したが、安全性の面から計画自体が中止となり、代替のフッ素(F)標的として急遽フロン14(CF4)を用いることになった。液体CF4(沸点145K)を4K小型冷凍機の1st.ステージ(40K)で維持する冷却パワーと蒸気圧制御用ヒーターパワーとが見合うように支持部の熱伝導を制限したり、単位体積当たりの蒸発潜熱が液体H2標的や液体He標的に比して非常に大きくヒーター制御しずらいCF4の蒸気圧(液密度)をPID制御パラメーターを試行錯誤することで安定化させ、25日間(約600時間)にわたって昼夜連続運転を行うことができたので、その結果を報告する。
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ビーム実験用CF4標的の開発と運用 |
鈴木 祥仁 |
高エネルギー加速器研究機構 |
東京工業大学極低温物性研究センターのヘリウム液化システムは2010年度の末に更新された。液化機本体はLinde社のL280、液化用圧縮機はKAESER社のDSDX302である。液化システムの運用状況や、主なトラブルとその解決方法について報告する。また、寒剤の供給状況についても報告する。
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東京工業大学極低温物性研究センターの紹介 |
藤澤 真士、金本 真知、大熊 哲 |
東京工業大学 極低温物性研究センター |
アクティブラーニングや反転授業におけるICTや映像の活用が進む中で、既製システムの導入、その後の保守・運用に無駄に高額な予算が必要となるケースが多い。一方で、技術の進歩により、多くの労力や予算をかけることで実現できていたことも、次世代の技術を活用することで、低コストでの実現も難しくなくなりつつある。そこで、教育におけるICTや映像の活用について映像蓄・配信システムの試作を通じて、教育情報基盤の運用の可能性について報告する。
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ICT×映像教材を活用した教育情報基盤構築の取り組み |
森 康之、池田 茂 |
横浜国立大学 |
文部科学省科学技術・学術政策研究所の調査結果によると、教員の研究活動にかけられる。時間は、2013年の段階で職務時間全体の35%であり、年々減少傾向となっている。また、教員の60%以上が研究時間確保のために有効な手段として「大学業務運営・学内事務手続きの効率化」を挙げ、日本における研究者一人あたりの研究支援者は、諸外国と比べて低い水準にある.本学理工学系職員による教育研究の支援も例外ではなく、限られた人員の中で如何に手続きにかかる時間をスリム化しサポートできるかが重要となる。そこで教員サイドと事務職員のそれぞれの視点に立ち、業務負担削減の可能性の1つとして、諸手続きを手助けするためのシステムの検討・開発にとりかかった。
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学内事務手続き効率化のためのシステム構築の検討と開発 |
佐藤 英治、瀬尾 明香、池田 茂、馬橋 修一、椎野 清、山本 秀樹、三國 博貴、平田 牧子 |
横浜国立大学 |
2011年3月11日に発生した東日本大震災は、日本に大きな被害をもたらした。特に福島第1発電所では、炉心溶融と建屋の爆発事故が発生したが、建屋に近づいて状況の確認や放射線のモニタリングを行うロボットすら存在しないことが露呈した。現在では、いくつかの放射線防護型走行ロボットが開発されているが、海上で監視や環境モニタリングを行う船舶型のロボットはほとんど開発されていない。そこで本研究では、GPS誘導によって決められたルートを自律航行する船舶型ロボット/無人水上艦(USV)の開発を目標とする。海上を航行する船舶型ロボットは、走行型ロボットと比べると障害物が少なく方向制御が容易である。また、無人航空機(UAV)における姿勢制御のように、高速な処理も必要としない。動力は、昼夜問わずに長時間活動できるようにするため、垂直型風力発電機とソーラーパネルで発電した電気をバッテリーに蓄え使用する。
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風と太陽光のハイブリット発電により自律航行する船舶型ロボットの開発 |
那須川 徳博 |
岩手大学 |
近年、モノづくりの新分野として3Dプリンターが注目を集めている。 所内でも、タンパク質分子模型を造形し手に取って構造解析に用いたいという需要が高まっており、またプラスチックフィラメントを熱で溶かしつつ積層して造形する、FDMタイプの3Dプリンターの操作方法を習熟するという一環から、タンパク質分子構造の一つであるサーフェイスモデルの造形を試みた。本発表では、造形を始めるにあたって必要となった、構造データの調整、造形したタンパク質分子模型の出来や課題について報告する。
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3Dプリンターを用いたタンパク質分子模型の造形 |
長屋 貴量 |
自然科学研究機構 分子科学研究所 |
名古屋大学情報基盤センターでは、平成27年9月より新スーパーコンピューターFujitsu PRIMEHPC FX100が運用を開始した。FX100の導入により演算性能が向上すると共に消費電力も増加した。そこで環境監視システムを用いて消費電力などの見える化を図り、性能評価時や通常運用時の測定値を参考に今後のシステム運用について検討をしたので報告する。
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環境監視システムを用いたスーパーコンピューターの電力の見える化 |
山田 一成 |
名古屋大学 |