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【ようこそ素核研へ】Belleグループ Varghese BABUさん着任インタビュー

2025年10月、Belleグループに、Varghese BABUさんが研究員として着任しました。

素粒子物理学の世界に興味を持ったきっかけ、どのような研究をしてきたのか、また研究や作業などで行き詰った時の気分転換の方法などをお聞きしました。

■素粒子物理学の世界に興味を持ったきっかけは?

高校時代、LHCが稼働を開始する数年前に、ヒッグス粒子やLHCに関する新聞や雑誌の記事を読みました。そこで紹介されていた加速器や、そこで見つけようとしていた、いわゆる「神の粒子」と呼ばれる存在に強く心を惹かれたのを覚えています。当時は、インドの研究機関がこの実験に関わっていることも知らず、遠い国で行われている、まるで別世界の出来事のように感じていました。自分が暮らしていたのはごく普通の環境で、そうした最先端の研究とはまったく無縁のものだと思っていたのです。その後、数年を経てムンバイのTIFRに進学し、大学院で学び始めて初めて、素粒子物理の研究に関わる機会が訪れました。私はその機会を迷わずつかみ、それ以来この分野に進み続けています。

■KEKに来る前はどこでどのような研究をしていましたか?

大学院時代から、BelleおよびBelle II実験に携わってきました。博士論文では、Belleのデータを用いてチャームセクターにおけるCP対称性の破れの研究を行いました。また、Belle IIのシリコンバーテックス検出器のレイヤー4の組み立てにも参加しました。その後、ドイツ・ハンブルクのDESYでの最初のポスドクでは、Belle IIのピクセル検出器に関する研究に取り組みました。続くフランス・ストラスブールのIPHCでのポスドクでは、BelleとBelle IIのデータを組み合わせ、B中間子の輻射崩壊における時間依存CP対称性の破れの解析を行いました。研究の機会はタイミングや巡り合わせに左右される部分も大きく、これまでのキャリアの中で、解析と検出器開発の両方に携わることができたのは、そうした偶然に恵まれた結果だと感じています。

■KEKではどんな研究をしていきたいですか?

現在は、KEKと米国ルイビル大学の共同ポスドクとして在籍しています。主な役割は、KLM検出器の運用やサポートに携わること、そしてその制御ソフトウェアの開発・運用に関する業務に取り組むことです。また近い将来には、チャーム中間子の崩壊におけるレプトンフレーバー非保存を探索する解析研究にも取り組みたいと考えています。

■研究や何かで行き詰った時などの、気分転換の方法を教えてください

長い年月の中で昔の趣味は次第に遠のき、その一方で、環境の変化や長く故郷を離れていることもあり、新しい楽しみが生まれることもあります。最近は、インドで由緒ある『The Hindu』という新聞のオンライン版に掲載されているクリプティック・クロスワードをときどき解いています。また、KEKにバドミントンコートがあるのはうれしいことです。怪我のために数年プレーから離れていましたが、少しずつ再開できればと思っています。


 

これからの、素核研での活躍に期待しています!

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