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高校生23名が素粒子研究を体験― Belle Plus 2026を開催

高校生のための素粒子サイエンスキャンプ「Belle Plus(ベルプリュス)2026」が開催されました。KEKと奈良女子大学の共催で、KEKつくばキャンパスを会場に、2026年8月4日〜7日、3泊4日の宿泊体験型スクールとして実施されました。2006年度から続く本スクールには毎年多くの応募があり、今年も全国各地から23名の高校生が参加しました。

 


Belle Plusでは、SuperKEKB加速器を用いたBelle II実験で行われている最先端の研究活動の一端を高校生の皆さんに体験してもらうことを目的に、現役の研究者による講義と施設見学に加え、4つの実習が行われました。生徒たちは、Belle/Belle IIの実験データの中から粒子を探索する「B-Lab」班、宇宙線(ミュー粒子)の速度を測定する「宇宙線速度測定」班、自作したワイヤーチェンバーという粒子検出器を用いて宇宙線の降り注ぐ角度を測定する「ワイヤーチェンバー」班、Belle実験で観測可能な現象を理論的に研究する「理論」班に分かれ、実際に手を動かして研究を進めました。初対面の生徒同士でも、研究者を前に積極的に意見を交わし、最終日の発表に向けて研究の成果をまとめました。生徒たちからは、議論そのものが楽しく学びになったなどの声が聞かれ、互いに刺激を与えあいながら貴重な経験ができたようでした。

「B-Lab」班

自分たちで書いた解析コードを使って、実際のBelle/Belle IIの実験データから粒子を探索します。

「宇宙線速度測定」班

シンチレータと呼ばれるセンサーを使って宇宙線ミュー粒子の信号を検出し、得られた波形を読み取って速度を算出します。

「ワイヤーチェンバー」班

自作したワイヤーチェンバーを使って上空から降り注ぐ宇宙線を検出し、どの方向から多く入射するかを調べます。

「理論」班

粒子の反応をファインマン図で表し、反応の前後でエネルギーがどう変化するのかを考えながら計算します。

 

(左)電子・陽電子衝突型加速器の世界最高衝突性能をもつSuperKEKB加速器を間近で見学します。(右)幅、奥行き、高さそれぞれ約8mの巨大なBelle II 測定器を上から見学。Belle II 測定器は、SuperKEKBで作られた粒子の崩壊を詳しく調べるための装置です。

 

修了式には、サプライズとして、2008年にノーベル物理学賞を受賞した小林誠KEK特別栄誉教授が登場しました。小林先生は生徒たちと言葉を交わし、これからの学びに向けてエールを送りました。

 

参加者からの感想です。

  • サイエンスキャンプでの体験は、研究者という職業を「憧れ」から「現実の目標」へと変えてくれました。時間が足りないくらい、とても楽しく学びのあるキャンプでした。
  • 班の人たちの考えなどを聞いて、「確かにその見方もある」と思うことがあり、人と一緒に考え、交流することの大切さと楽しさを感じました。
  • 普段聞けないような専門家の話をたくさん聞くことができ、気軽に話しかけられる環境も贅沢でとても良かったです。実習を補助してくれたティーチングアシスタントの大学院生から進路についていろいろな話を聴き、自分の進路選択を深く考える機会になりました。

 

Belle Plus実行委員長の中山 浩幸(なかやま ひろゆき)素核研准教授は、「今年も意欲あふれる素晴らしい高校生と一緒に楽しい4日間を過ごすことができました。ぜひこのキャンプで得たものを大切にして、それぞれの進路で活躍してくれることを願っています 」と振り返りました。

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