今春にも衝突実験が開始されるBelle II 測定器のある筑波実験棟の見学者が16日、2年ぶりに年間1万人を超え、1万人目となった富山県立高岡高校の生徒たちに記念品が贈られました。見学者が1万人を超えたのは、これまでに2015年度と今年度(2017年度)の2回しかなく、間もなくPhase II 運転の開始、そして初めての衝突実験を控えるSuperKEKB加速器とBelle II 測定器を、早くも祝福しているようです。
この日、KEKつくばキャンパスにある筑波実験棟を訪れたのは、富山県立高岡高校の探究科学科1年生のうち、理数系に進むことを決めた生徒46人と、引率の教諭2人です。一行は二つのグループに分かれ、KEK素粒子原子核研究所の坪山透講師と西田昌平准教授の案内で、Belle II 測定器のある筑波実験棟地下一階の回廊と展示室を見学。説明を聴きながら、メモを取り、積極的に質問をしていました。
生徒たちは、見学ツアーの最後に突然、「おめでとうございます。あなた方が今年1万人目の見学者です」との説明を受け、実験棟エントランスで急きょ開催されたセレモニーに出席しました。
セレモニーでは、素核研Belleグループの責任者でもある堺井義秀教授が「実は私自身も高岡高校の出身です」と微笑みながら打ち明けた上で、「筑波実験棟の見学者が年間1万人に超えることは珍しく、大変喜ばしいことです。この中で素粒子の研究に興味を持ち、この世界に進む人が出てくれれば嬉しいです」と話し、記念品の2018年Belle II カレンダー2部を、代表の生徒に手渡しました。
記念品を受け取った永井総雅くんは「このような体験は初めてで、驚きました。理科系なら何でも好きでしたが、加速器や素粒子の研究に触れたのは初めてで興味が高まりました。今後の進路の参考にしたいです」と話していました。
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