山﨑優一氏、第12回原子衝突研究協会 若手奨励賞を受賞

 

8月18日(木)原子衝突研究協会第36回年会において、東北大学多元物質科学研究所の山﨑 優一助教(元・KEK物質構造科学研究所)が若手奨励賞を受賞しました。同賞は、原子衝突および関連分野で優れた研究を行った若手研究者に対して贈られるものです。

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左から伊藤秋男原子衝突研究協会会長、高橋正彦東北大教授、山﨑優一東北大助教、柳下明KEK物構研教授

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若手奨励賞の賞状

受賞対象の研究は「分子座標系光電子角度分布による光イオン化ダイナミクスの研究」です。山﨑氏は、KEKフォトンファクトリー(PF)のBL-2Cにて同時計測画像観測分光装置を用いて、空間に静止したファン・デル・ワールス分子や屈曲型分子などの光イオン化過程の研究を可能にすることに成功しました。例えば、ネオン原子(Ne)2つからなるNe2分子の研究では、内殻空孔が一方の原子内に局在している様子を捉えるとともに、弱く結合した原子集合体で普遍的に起こる内殻空孔の種々の崩壊過程を明らかにしました。また、一個の水分子の中で、酸素原子から発した光電子波が二つの水素原子によって回折される現象を可視化することに成功し、X線自由電子レーザーを用いた超高速光電子回折法へ繋がる研究を展開しました。これらの研究成果はそれぞれ2008年8月28日および2009年4月16日のNews@KEKで紹介されています。

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