ロシアのブドカ研究所とのコラボレーション・ミーティング、KEKで開催

 

11月16(水)、17(木)の2日間、ロシアのブドカ原子核研究所(BINP)とKEKのコラボレーション・ミーティングが開催されました。BINPからAlexander Bondar副所長以下5名がKEK来所し、鈴木厚人KEK機構長を始め合計20名が参加しました。

今回のミーティングでは、両研究所で実施されている素粒子物理研究や加速器プロジェクトの現状報告に加え、陽電子を効果的に捕捉するシステムである「フラックス・コンセントレータ」の研究開発や、加速器の構成要素である真空パイプやビーム軌道補正マグネットの開発等、BINPとKEKが共同で行っている研究開発分野に関する議論が行われました。また、J-PARCで行われている「COMET (ミューオン電子転換過程探索)実験」に代表されるような次世代の素粒子精密実験において、測定器開発での協力関係の強化、今後の共同研究の可能性について検討が行われました。

BINPは特に、KEKの推進する次世代放射光研究プロジェクト「エネルギー回収型ライナック(ERL)」に大きな関心を寄せており、今後の協力関係の進展に向け詳細な議論を進めることで合意しました。BINPは再来年に開催される「ERL2013会議」をホストする予定です。

BINPとKEKはこれまでに15年間にわたる協力関係を築いてきました。BINPの研究者は、KEKのB中間子/反B中間子の対称性の破れを測定する「Belle実験」に参加しており、KEKの新プロジェクトである「SuperKEKBプロジェクト」にも参加しています。またBINPは、ロシア国内のプロジェクトとして大ルミノシティ電子陽電子衝突型加速器であるタウ・チャーム・ファクトリーのR&Dも推進しています。

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