SuperKEKBの陽電子リング用新型偏向電磁石の設置試験

 

2月7日(火)、SuperKEKB加速器の陽電子リング用電磁石をビームライン上に設置する試験が行われました。

KEKは70億電子ボルト(7GeV)の電子と40億電子ボルト(4GeV)の陽電子を、2010年6月末まで運転していたKEKB加速器の40倍のルミノシティで衝突させるプロジェクト、SuperKEKBを進めています。この40倍を達成するための要のひとつが、陽電子リングの偏向電磁石100台をより長いものに交換することです。KEKB加速器では、陽電子リング用に長さが90cmの偏向電磁石を使っていましたが、SuperKEKBでは、長さ4m、重さ7.3トンのものに置き換えて、ルミノシティの増強を図ります。

新型電磁石の据え付け試験は、既に設置されている電磁石の上を通る「山越え」と呼ばれる作業を行うための専用の装置を使い、およそ1時間で成功裏に完了しました。今回の設置試験の経験を踏まえ、来年度から本格的な電磁石据え付けが始まります。

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新型偏向電磁石の「山越え」

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設置された一号機

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