サイエンスキャスティング2013を開催

 

8月9日(金)、サイエンスキャスティング2013に参加した高校生3名がKEKを訪問し、「光を分ける-物質の構造と運動」のテーマで実験等を体験しました。

本テーマでは、伊藤晋一物質構造科学研究所教授の指導のもと、まず、光のスペクトルを見ることが出来るポケット分光器を製作し、各種光源の光を観測する実験を行いました。続いて回折格子にレーザーポインターの光を当て、直進する光と、斜めに分かれる光をホワイトボードに映して、写ったそれぞれの光と回折格子の位置を定規や分度器で測り、そこから光の波長を計算するという実験を行いました。また、この実験の応用として、光の反射を利用することで、物質の構造や運動を調べることができるという講義を受けました。

光の波長を計算する実験では、正確な実験結果を得るためには実験環境を高い精度で整えなければならないことを学びました。生徒たちは用意された道具を用いて、光を回折格子とホワイトボードに正確に垂直に当てる方法、ホワイトボードと回折格子の距離を高い精度で測る方法について、いろいろな工夫を行いました。試行錯誤の結果得られた測定値を基に計算した光の波長の値が、レーザーポインターに記載された波長の値と一致した時、生徒たちからは歓声が上がっていました。

今回参加した生徒たちからは、「光のことをいろいろ学べて良かった。」「実験に対する考えの甘さを感じた」「苦労した結果が良い結果に繋がって良かった」という感想が聞かれました。


ポケット分光器による光の観測


回析格子を通した光の位置の測定

※サイエンスキャスティング2013とは、つくば国際会議場と(株)JTBコーポレートセールスが主催する高校生むけプログラムです。つくばに所在する研究機関と連携し、科学・技術に触れる場を提供して興味を深めてもらい、将来の進路選択に役立てることを目的に行われています。

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サイエンスキャスティング2013

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