TYLスクール 理系女子キャンプ開催

 


卵落とし実験の装置を検討

4月2日(木)、3日(金)の二日間、KEKつくばキャンパスにおいて、TYLスクール 理系女子キャンプが開催され、全国から集まった女子高校生30名が参加しました。

理系女子キャンプは、理系分野を目指す女子高校生を対象に、理系女子という進路について考えるとともにKEKの施設見学などを通じて科学の現場を体験し、そこで活躍する女性研究者・エンジニア等と交流してもらうことを目的としたもので、グループに分かれての実験、分野の第一線で活躍する女性研究者による講義、大型実験施設の見学、パネルディスカッション・懇談などのプログラムを開催しました。

まず初めに行われた恒例のEgg Drop(卵落とし実験)は、用意された身近な材料を使って卵を保護する装置を作り、決められた高さから卵を割らずに落下させるというものです。10チームに分かれてアイデアを出し合い、制限時間の中で試行錯誤。材料は前回よりも種類が少なくなりましたが、割り箸、水切りネット、輪ゴム等を駆使してアイデアを出し合い装置を製作しました。練習用のゆで卵での落下テストと改良を繰り返し、機能もさながら見た目も独創性に富んだ装置ができあがりました。最終的には、7チームが最高の13mをクリアし、表彰式では、審査員を務めたTYL仏代表のPhilip Bambade氏と、講師のCatherine Cesarsky氏から、装置の感想やアドバイスとともに、記録証が手渡されました。

現役女子大学院生をパネラーに迎えたパネルディスカッションでは、大学や大学院での研究や日常生活、高校時代の話やこれからの夢などを紹介し、それに対する質疑応答が活発に行われました。参加者と女子大学院生は、懇親会や休憩時間も、親しく交流を深めていました。


卵を割らずに落とせるか...緊張の一瞬


(右から)Philip Bambade氏とCatherine Cesarsky氏から記録証が手渡されました

女性研究者による講義では、理系分野で活躍する日仏3名の女性研究者を招き、それぞれの研究内容や研究現場の様子、研究者のキャリアなどについて話を聞きました。Cesarsky氏の講演「Women careers in science: personal experience, personal impressions」では、自身の経歴や、研究者という人生についてを紹介。実体験を元に、良い先生を見つけることや、強い志と仲間を持つことが大切だということを話しました。

加速器体感ツアーでは、LINAC(線形加速器)、PF(フォトンファクトリー)、SuperKEKB主リングトンネル内、筑波実験棟(Belle II)の4つの班に分かれて見学し、KEKで行われている研究について、現場で働く女性研究者や技術者、外国人研究員から直接話を聞きました。


パネルディスカッションの様子


現場で働く研究者と交流

参加した生徒からは「自分の将来について、より深く具体的に考える参考になりました」「進路について色々難しく考えていたけれど、好きなことにまずは進んでみようと思います」などといった感想が寄せられました。

関連サイト

TYLスクール理系女子キャンプ

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