Science Jam 2015の発表会開催、KEK賞も贈呈

 

11月14日、高校生や高等専門学校生を対象にした、Google主催のプロジェクト「Science Jam(サイエンスジャム)」の研究発表会が、日本科学未来館で行われました。

Science Jamは、「科学やテクノロジーの可能性に親しみながら、自由な発想で世界を変えるアイディアにチャレンジしよう」という目的で、「Googleサイエンスフェア in 東北」として2013年からグーグル株式会社が主催してきたイベントの全国版で、今回は日本科学未来館、宇宙航空研究開発機構、KEKが協力して実施されました。

参加した高校生、高等専門学校生は、8月7日から9日までKEKつくばキャンパスで行われたキックオフキャンプで、KEKの実験施設見学や、小林誠 特別栄誉教授の講演も含む多彩なプログラムを経験。同じプロジェクトにチャレンジする仲間や、メンターを務める大学生や大学院生と交流を深め、実験計画を練りました。そしてこの3か月間、メンターのアドバイスを受けながら、それぞれの研究プロジェクトに取り組み、実験と考察を重ねてきました。

今回の発表会では、各グループがそれぞれの研究成果を発表。KEK物質構造科学研究所の足立伸一 教授を含む5人の審査員が協議を行った結果、グランプリ賞は、こんにゃくの粉や染料を蚕の人工飼料に混ぜて、低コストで美しい発色の絹糸を作る方法を開発した群馬県桐生市の樹徳高等学校のチームが獲得しました。

また、KEK賞には、原発事故の環境への影響への危惧から、ミカヅキモやシャジクモ、アオミドロやアミミドロといった藻類を使ってストロンチウムイオンを回収できないかという研究を進めた福島成蹊高等学校の3つの研究チームのうち、アオミドロとアミミドロを用いて実験した「チームI」が選ばれました。

福島成蹊高等学校チームIのメンバーは、「受賞できて嬉しいです。実験で一番大変だったのは、実験途中に肝心のアオミドロが採取できなくなってしまったことですが、今後も先輩の後を継いでさらに実験していきたいです」と喜びと抱負を語り、「Science Jamに参加して、他の観点の意見を聞けたり、考えが深まったりしました。KEKの見学では、今まで見たこともない機械が並んでいてびっくりしましたが、説明を受けて理解ができましたし、いい経験になりました」と、感想を述べていました。

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