フランスの原子核素粒子物理研究所(IN2P3)の所長がKEKとJ-PARCを訪問

 

フランスの原子核素粒子物理研究所(IN2P3)のレイナルド・パン(Dr. Reynald Pain)所長とウルスラ・バスラー(Dr. Ursula Bassler)副所長が2016年11月28日にKEKつくばキャンパスを、29日には東海キャンパスを訪問し、関係者との会合や研究施設の視察を行いました。

IN2P3は主に素粒子原子核物理学、加速器・測定器技術研究の分野でKEKと長期にわたり良好で親密な協力関係にあります。またIN2P3はフランス宇宙基礎科学研究所(Irfu/CEA)とともに、日仏間の共同研究事業であるTYL日仏素粒子物理学研究所(Toshiko Yuasa Laboratory‐France-Japan Particle Physics Laboratory)の活動を推進しています。パン所長は2015年12月に所長に就任し、今回が初めてのKEK訪問となりました。

パン氏とバスラー氏は、まずつくばキャンパスにおいて、KEKの山内正則機構長、岡田安弘理事らKEK関係者との会合に出席されました。会合では、素粒子原子核研究所の徳宿克夫所長、加速器研究施設の山口誠哉施設長からそれぞれの活動とIN2P3との協力状況の報告がありました。また岡田理事から国際リニアコライダーに向けた活動について、素粒子原子核研究所の幅淳二副所長からはTYL日仏素粒子物理学研究所の活動について報告がありました。これらにもとづいて、双方の出席者は、KEKの国際共同実験であるBelle II実験やT2K実験を含め、今後の日仏間の協力の促進や方向性に関して率直な意見交換を行いました。続いて一行は、Belle II測定器、先端加速器試験施設(ATF)、超伝導リニアック試験施設(STF)を視察されました。


つくばキャンパスにて。パン所長(左から4番目)、バスラ―副所長(左から5番目)とKEK関係者

2日目となる11月29日にはJ-PARCにおいて、齊藤直人J-PARCセンター長他、関係者との懇談を行いました。その後一行は、建設中のCOMET実験施設、ニュートリノ実験施設、及びg-2実験のための研究開発状況を視察されました。


J-PARC関係者らと記念写真


J-PARC視察の様子

TOP