公開講座「高エネルギー加速器の最前線」を開催しました

 


一般の方181人が来場した公開講座

KEKは、最新の加速器科学について地域の方々に広く紹介するKEK公開講座「高エネルギー加速器の最前線」を6月10日、つくばキャンパスの小林ホールで開催しました。一般の方181人が来場し、宇宙の謎や加速器の最前線の話に熱心に聞き入っていました。

はじめにKEK素粒子原子核研究所の花垣和則教授が、「世界最大の加速器LHCでさぐる宇宙の始まり」と題して講演しました。花垣教授は、「一番重い粒子と一番軽い粒子の質量差はどのくらいだと思いますか」など会場に質問を投げかけながら、自身も参加している実験で、スイスの欧州原子核研究所(CERN)にあるLHC加速器についてアニメーション動画なども用いて解説しました。

次に、KEK加速器研究施設の佐伯学行准教授が「国際リニアコライダーILCの超伝導加速器について」として、これまでの加速器科学の歴史なども踏まえて解説。宇宙の謎解明の手掛かりになるかもしれないヒッグス粒子についてや、それを調べることを目的としたILC計画について等、わかりやすく説明しました。

会場からは、加速器の中で回すビームについてなど技術的なものから、物理の理論についてなど様々な質問が挙げられ、それぞれの講師が丁寧に答えていました。また、休憩時間や講演時間終了後にも講師に熱心に質問する参加者も見受けられました。

次回の公開講座は秋に予定しています。

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スイスのLHC加速器を紹介する花垣和則氏


宇宙の謎について説明する佐伯学行氏

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