スロベニア共和国のボフ副大臣がKEKつくばキャンパスを視察

 

BelleⅡ実験の参加国であるスロベニア共和国のトマジュ・ボフ(H. E. Dr. Tomaž Boh)教育・科学・スポーツ省副大臣、ウルバン・クライツァル(Mr. Urban Krajcar)同省科学局長、シモナ・レスコヴァル(H. E. Ms. Shimona Leskovar)在駐日スロベニア大使ら4人が10月3日、KEKつくばキャンパスを視察に訪れました。


スロベニア共和国・ボフ副大臣一行とKEK関係者


KEKとの共同研究について話すボフ副大臣

スロベニアは、長期にわたるKEKの共同研究パートナーであり、Belle実験で主要な役割を果たしてきました。次期のBelleⅡ実験には、リュブリャナ大学などから計12人のスロベニア研究者が参加しており、9月下旬に測定器本体と合体したARICH検出器などの設計・制作・組み立てにも大きな貢献をしています。

ボフ副大臣らは京都市で開催されたSTSフォーラム第14回総会に出席した帰途、初めてKEKを訪れたもので、山内正則機構長、伊藤領介教授、足立一郎准教授、西田昌平准教授のほか、リュブリャナ大学のピーター・クリザン(Dr. Peter Krizan)教授、ボスジャン・ゴロブ(Dr. Bostjan Golob)教授などBelleⅡ実験の共同研究者に出迎えられました。


筑波実験棟を視察するボフ副大臣一行


筑波実験棟を視察するボフ副大臣一行

特別会議室で行われたKEK概要説明の冒頭、山内機構長は「スロベニアの研究者とは長い間、協働の歴史があり、多くの成果をあげてきました。BelleⅡ実験でも測定器の組み立てを一緒に進めていますが、さらなる重要な結果を得られるよう共に努力していきたいです」とあいさつ。ボフ副大臣も「スロベニアは小さな国で大型の施設は作れませんが、優秀な科学者がおり、KEKとの共同研究を大いに誇りに思っています。CERN、KEKなど大型加速器施設との共同研究は、スロベニアでよい相乗効果を生んでいます」と話しました。また、質疑応答の最後に、ボフ副大臣から「インフラ投資と次世代の科学者を育てる教育こそが、将来の経済成長への原動力であり、そのためにも科学に対する予算は重要です」との発言があり、山内機構長も「基礎科学は重要です」と応じました。

ボフ副大臣ら一行は、伊藤教授らの案内で、BelleⅡ測定器の組み立てが進む筑波実験棟を視察しました。

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