科学と音楽の響宴2017を開催

 

科学に関する講義と音楽コンサートを融合したレクチャー&コンサート「科学と音楽の響宴2017」を11月19日(日)、茨城県つくば市のノバホールで開催しました。

このイベントは、2005年に世界物理年を記念して、物理学の講演と、現代物理学の父・アインシュタインが愛したヴァイオリンの演奏を組合せて開催したことに始まり、今回で11回目を迎えました。KEK、つくば市、つくば文化振興財団が共催し、高エネルギー加速器科学研究奨励会が協賛しています。

進化論について分かりやすく講義する長谷川眞理子さん

第1部は、今年4月に総合研究大学院大学の学長に就任した長谷川眞理子さんによる「進化論から進化学へ:進化する進化論」と題した講演が行われました。長谷川さんは、「カブ、ハクサイ、ミズナ、ダイコンのうち仲間外れは誰でしょう?」などとクイズを出しながら、種についてや進化学の変遷について分かりやすく解説。2004年にはヒトゲノムがすべて解読されたことを紹介した上で、遺伝子を読み解く技術の改良や新たな化石の発見などで、「進化論はこれからさらに発展するでしょう」と今後の展望を話していました。

リストの「ラ・カンパネラ」など6曲を演奏した山岸ルツ子さん

第2部では、ピアニストの山岸ルツ子さんが「科学と共に進化する音楽」と題してトークコンサートを行い、人の手の届く限界を超えた音程の跳躍などの超絶技巧で知られるF.リストの「ラ・カンパネラ(パガニーニ大練習曲より)」など、アンコール曲を含めて6曲演奏しました。山岸さんは、天文学者として知られるピタゴラスが今の音階の原型を作ったことなど、科学と音楽の密接な関係を紹介しながらコンサートを進行。笑いを交えた山岸さんのトークと幻想的なピアノの音に、来場者は感嘆の溜息を漏らしながら聴き入っていました。

(文中の長谷川さんのクイズ、正解はダイコンでした。ダイコンのみ別の種です)

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