竹園東中の生徒が職場体験

 

茨城県つくば市の竹園東中の生徒が11月7日(火)と8日(水)、職場体験でKEKを訪れました。

7日は4人が来訪し、KEK素粒子原子核研究所の関口哲郎研究機関講師の指導の下、宇宙線測定のプログラムを実施しました。スパークチェンバー※1を使って、宇宙線の飛跡を自分たちで直接撮影し、その画像から宇宙線が降り注ぐ角度を測定。全員のデータを集計して解析しました。

宇宙線の角度を測定する生徒たち

8日は6人が来訪。KEK加速器研究施設の早野仁司教授の指導で、STF(超伝導リニアック試験施設棟)で超伝導加速空洞内の欠陥を検出する作業を行いました。STFは、次世代の加速器実現に向けて重要な役割を担う高性能の超伝導空洞の開発などを行っている施設です。生徒たちは一人一人パソコンに向かい、実際に研究者が行う作業を楽しみながら体験しました。

超伝導加速空洞内の欠陥を検出する作業を体験する生徒たち


参加した生徒からは、「ものすごい小さい欠陥部分をものすごい速さで見つけているのに驚き、カッコいいと思いました」、「今までは、仕事はやらなくてはいけないことだと思っていましたが、この体験で仕事は自分がやりたいと思うことを、人のためにもなるようにすることだと思うようになりました」といった感想が聞かれ、仕事とは何かを考える良い機会になったことが覗えました。

※1スパークチェンバー
ヘリウムガスを使って宇宙線の飛跡を表示する装置。ミュー粒子などの電荷を持った粒子が通過すると、ガスの中に含まれる分子の電子をはじき飛ばしてイオン化します。ガスの中に電極を入れて高電圧をかけると、イオン化した場所で放電し、火花(スパーク)となって目に見えます。電極を何枚も重ねておくことで粒子の通り道を観測することができます

職場体験とは

文部科学省が推進する学習活動。生徒が直接働く人と接することで、学ぶことや働くことの意義や生きることの尊さを実感し、生徒が主体的に進路を選択決定する態度や意志、意欲など培うことを目指す。

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