世界初!「マランゴニ対流」による分子のリズミカルな運動を観測 生命活動をつかさどるリズムの起源に迫る

 
図2多波長分散型X線反射率測定システムの原理図 (News@KEK 虹のX線で見る「表面」〜高速のX線反射率測定法~より)
  • 近畿大学
  • 東京学芸大学
  • 高エネルギー加速器研究機構
  • 高輝度光科学研究センター

概要

近畿大学理工学部(大阪府東大阪市)、東京学芸大学(東京都小金井市)、高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所(茨城県つくば市)、高輝度光科学研究センター(兵庫県佐用郡佐用町)らの研究グループは、液体が表面をできるだけ小さくしようとする性質である表面張力の差によって液体に流れが生じる「マランゴニ対流」という自然現象を、分子レベルで観測することに世界で初めて成功しました。

それにより、水面上の分子がまさにスクラムを組むようにしてマランゴニ対流を押し返すリズミカルな運動を数分の周期で繰り返していることを明らかにしました。生命活動には、心臓の拍動や呼吸などのように、リズムを刻む現象が数多く見られます。本研究成果は、生命活動をつかさどるリズムの発生メカニズムの理解につながります。

本件に関する論文が、令和2年(2020年)8月6日(木)に、アメリカ化学会発行の学術誌”The Journal of Physical Chemistry Letters”に掲載されました。

研究成果のポイント

◆「マランゴニ対流」という自然現象を独自開発の装置を用いて分子レベルで観測することに成功
◆水面上の分子がスクラムを組んで周期的にマランゴニ対流を押し返す様子を観測
◆心臓の拍動など、生命活動をつかさどるリズムの発生メカニズムの理解へ

詳しくは プレスリリース をご参照ください。

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