拠点について
拠点概要
QUPとは
高エネルギー加速器研究機構(KEK)に、2021年12月から新たに立ち上げられた、量子場計測システムに関する国際研究拠点です。文部科学省が推進する世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)の14番目の国際研究拠点として採択されました。
QUPは、素粒子物理、宇宙物理、物性物理、計測科学、システム科学において、量子場計測システムを融合します。新機軸の拠点で、学術的価値のみならず社会的価値の還元も含む、高次の「方法・手段の融合」に挑んで価値を創出します。
量子場計測システムを発明・開発し、そこから、宇宙観測や素粒子実験を革新し、時空と物質の真の姿を解明します。広い学問分野への応用と社会実装に向けた研究も産学の垣根を超えて推進し、新しい計測学「量子場計測システモロジー」を確立します。
QUPの
研究目標
「量子場」は森羅万象の根源です。本拠点は以下のような研究を推進します。
■ 宇宙物理、素粒子物理、物性物理、計測科学、システム科学を融合します。
■ 融合研究により、量子場を計測する新しいシステムを発明・開発し、宇宙観測や素粒子実験における計測に革新をもたらし、時空と物質の真の姿を解明します。
■ 以上の実践から手段の科学として新しい計測学(量子場計測システモロジー)を確立し、さらに、物理学にとどまらない広い分野への応用と社会実装を目指した研究により、高次の融合研究と新たな社会的価値を創出します。
QUPの行動規範(Code of Conduct)
QUPの
特徴
QUPはこういう所がユニークです。
I
宇宙・素粒子の新測定原理の発明から、それを実現するシステムの開発、プロジェクト実行までを一気通貫に行う世界唯一の拠点です。
II
これまでのWPI拠点とは異なり、量子場計測システムという「手段」に関する融合という新機軸により、学術的価値のみならず社会的価値の還元も含む、より高次の融合領域における価値創出・展開を先導。特に社会実装に向けた取り組みに関しては、トヨタグループの研究協力を得て、産学の垣根を超えた融合研究を推進します。
III
高エネルギー加速器研究機構の誇る加速器施設が供給する多彩な量子ビームを活用した計測システムの実証が可能です。
IV
基礎研究分野の大規模国際共同実験のホストとしての経験を活かし、桁違いの国際共同研究を実施します。
V
大学共同利用研究機関としての経験を活かし、拠点として世界をリードしつつ、国内外の大学研究機関の研究・教育に大きく貢献します。
QUPの目標
QUPの目標は、上記のミッションとアイデンティティに基づいて、以下のとおり定めます。
1)
理論的に予言された新奇の量子場を探索する新しい原理、計測システムの発明
2)
新しい量子場計測システムの開発・実装をLiteBIRD衛星計画や、衝突型加速器実験などの国際プロジェクトで実施し、宇宙・素粒子研究のグランドチャレンジで世界をリード
3)
新しい量子場計測システムに基づく新しいプロジェクトの提案と推進
4)
計測システムの「脳」に相当するデータ解析の新しい手法を開発し、宇宙・素粒子研究へ応用
5)
以上の実践を通して「手段の科学」として新しい計測学(量子場計測システモロジー)を確立
6)
社会還元を第一目標とする研究者を置き、社会実装(スマートシティ、自動運転、医療、その他)を実現し、同時に、他学問分野への応用を積極的に開拓
7)
システム科学を使いこなし、かつ深い専門性を備えた次世代の人材育成を達成