前回QSS3においてQUP/KEK側から基礎研究におけるシーズ技術を紹介したことを受けて、今回QSS4では自動車業界から「車両の安全・利便を支える車載電波製品」と題してニーズ紹介のご講演をいただきました。その後、QSS3のフォローアップも行いながら、電波を使ったセンシング技術に関して、自動運転等を含む自動車での取り組みと素粒子・宇宙物理での応用との関連において、シーズ・ニーズマッチングを模索するディスカッションを行いました。

また、今回QSS4では産業界の持つ先端技術を学術界の基礎研究に展開するという観点からも議論が行われました。宇宙マイクロ波背景放射観測装置の最適設計において考慮すべき熱および機械的制約についてQUPの金子大輔特任助教から発表があり、その解決策となり得るトポロジー最適化デザイン手法の近年の進歩と応用の可能性について(株)豊田中研の川本主任研究員からのご紹介を受けて議論を進め、産学連携に向けた足掛かりとしました。

今後もQUPではこのQSSの枠組みを用いて、WPIの「次代を先導する価値創造 / 基礎研究の社会的意義・価値」というミッションに基づいた、学術界と産業界のマッチングをサポートしていきます。

（関連URL）
第1回QUPシナジーサミット 開催報告
https://www2.kek.jp/qup/news/detail20230804.html

第2回QUPシナジーサミット 開催報告
https://www2.kek.jp/qup/news/detail20231226.html

第3回QUPシナジーサミット 開催報告
https://www2.kek.jp/qup/news/detail20240617.html