所要時間:約2分

10 remarkable discoveries from 2020 記事のメインビジュアルとして掲載された、ニュートリノ検出器「スーパーカミオカンデ」の内部の写真(クレジット:東京大学宇宙線研究所 神岡宇宙素粒子研究施設)

10 remarkable discoveries from 2020 記事のメインビジュアルとして掲載された、ニュートリノ検出器「スーパーカミオカンデ」の内部の写真(クレジット:東京大学宇宙線研究所 神岡宇宙素粒子研究施設)

T2K実験国際共同研究グループが今年4月に総合学術雑誌「ネイチャー」へ掲載した論文が、ネイチャーの10 remarkable discoveries from 2020(2020年における特に注目すべき10大発見)に選ばれました。
Viruses, microscopy and fast radio bursts: 10 remarkable discoveries from 2020

“消えた反物質の謎”の解明を目指して、ニュートリノと反ニュートリノの性質に違い(CP対称性の破れ)があるかを、ニュートリノ振動の現象を捉えて調べるT2K実験で、「性質に違いがある」ことを示唆し、より確実なこととして示すための重要なステップとなる成果でした。

※成果内容の詳細は、プレスリリースをご覧ください。
ニュートリノの「CP位相角」を大きく制限 - 粒子と反粒子の振る舞いの違いの検証に大きく前進する成果をネイチャー誌で発表 -

「ニュートリノと反ニュートリノの性質に違いがある」ということをより確実に示すには、さらに観測データを積み上げる必要があり、そのために、実験グループは現在、J-PARC加速器の大強度化とスーパーカミオカンデ検出器の10倍の大きさのハイパーカミオカンデ検出器の建設に取り組んでいます。

Natureの10大発見入選をきっかけに、より多くの皆様に応援いただきながら、来年以降も実験を進めていければと思います。


リンク

最近の主なニュース・特集など

プロジェクトチームのリンク