大穂中学校の生徒2名、KEKで職場体験

 

6月11日(火)、大穂中学校の2年生2名が、職場体験のためKEKを訪れました。

放射線科学センター岩瀬広 助教の案内により、生徒たちは見学や作業、研究者へのインタビューを通して、KEKの研究活動や仕事をすることの意義を学びました。

まず冒頭の自己紹介において、岩瀬助教から生徒たちに対して、今は自分の可能性を限定せず、自分の中のいろいろな可能性を見つけることの大切さと、今回の職場体験を通してその一端を見つけてほしいとの言葉が送られました。

午前中最初のプログラムは、コミュニケーションプラザにて、機構紹介ビデオの視聴や展示物を見学し、KEKで行われている研究活動や加速器の仕組みについて学びました。
続いて岩瀬助教の居室にて、放射線についての簡単な説明のあと、霧箱を製作して実際にアルファ線の飛跡を観察しました。また、物理実験の基礎を体験するために、川から採取した水の放射能濃度の測定に挑戦しました。測定装置の立ち上げから始め、ソフトを操作して測定と解析を行い、「検出不能」という結果を得、水が汚染されていないことを確かめました。(*)

午後は岩瀬広助教と放射線科学センター飯島和彦技師の指導の下、KEK構内の一般区域において、放射線周辺管理区域への入口を示す標識を取り付ける作業を行いました。この作業を通して、KEKの放射線科学センターが行う業務の一部を実際に体験しました。その後、研究を支える事務部門である管理局の仕事について概要説明を受け、各事務室を見学しました。
続いて、機械工学センター工藤昇専門技師の案内により、KEKで開発中の実験装置の加工作業を見学しました。超伝導空洞をはじめ世界トップ性能の装置が製作される現場を肌で感じました。

最後に素粒子原子核研究所理論センター磯暁教授にインタビューを行い、理論センターやKEKでの様々な研究のことや、将来研究者になるにはどうしたら良いか指導がありました。磯教授より、この世界にはまだまだ分かってないことがある。いろいろな事に関心を持って挑戦してほしいとの助言がありました。

今回の職場体験を通して、生徒たちからは「研究に興味をもった」、「KEKで働くにはどうしたらいいですか」という意見が聞かれました。

*予め汚染が無いことを確認の上、一般区域において生徒に測定させています。

※ 職場体験とは
職場体験は、文部科学省が推進する学習活動です。生徒が直接働く人と接することで、学ぶことや働くことの意義や生きることの尊さを実感し、生徒が主体的に進路を選択決定する態度や意志、意欲など培うことを目指しています。

関連サイト

KEK職場体験
文部科学省中学校職場体験ガイド

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