KEK公開講座を開催しました

 

KEK公開講座「ミューオンでさぐる未知の物理現象」を11月17日(土)、つくばキャンパスで開催しました。近隣の市民など約100人が参加しました。

ミューオンの精密測定について解説する三部さん

初めに素粒子原子核研究所准教授の三部勉さんが講演。ミューオンが持つ方位磁石のような性質を極めて精密に測定したところ、従来の標準理論からの予測値よりも大きかったという最近の実験結果を報告。三部さんは、「これが標準理論を超える物理現象の兆候なのではないか」とし、これまでにない新しい方法でこの問題を調べる実験の準備を進めていることを解説しました。

ミューオン加速の方法を説明する大谷さん
次に、加速器研究施設助教の大谷将士さんが講演しました。大谷さんらの研究グループは、ミューオンの超精密測定を行うのに必要となる、ミューオンの加速に2017年、世界で初めて成功しました。大谷さんはミューオンを加速することがなぜ必要なのか、どうやって加速するのかなどについて語りました。難解なテーマにも関わらず、会場では熱心な質問が数多く寄せられていました。

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