KEK公開講座「SuperKEKB加速器から始まるBelleⅡ実験、そして宇宙へ」のお知らせ

 
KEK公開講座「SuperKEKB加速器から始まるBelleⅡ実験、そして宇宙へ」のお知らせ

KEK公開講座「SuperKEKB加速器から始まるBelleⅡ実験、そして宇宙へ」を12月7日(土)、KEKつくばキャンパスで開催します。 この講座は、高エネルギー加速器研究機構の研究で蓄積された知見や加速器科学について一般の方に広く紹介し、興味や関心を持っていただくことを目的に年2回実施しているものです。

講演の内容

講義1「世界最強加速器SuperKEKBの要-ビーム集束用超伝導電磁石-」

講師 大内 徳人 KEK加速器研究施設 教授

KEKつくばキャンパスに建設された電子・陽電子衝突型加速器SuperKEKBは、2018年3月19日から第2期運転としてビーム運転を開始し、2018年4月26日に電子・陽電子ビームの衝突に成功した。2019年3月11日からは、第3期運転に入っている。

SuperKEKBの最大の特徴は、先代器KEKBのビーム衝突性能を40倍高めることにある。KEKBでは世界最高のビーム衝突性能を達成し、ビーム衝突により生成されるB中間子の反応実験(Belle実験とBaBar実験)により小林・益川理論(2008年ノーベル物理学賞)の検証に貢献した。SuperKEKBの衝突性能向上の中で極めて重要な役割を果たすのが、衝突点直近に設置された超伝導電磁石である。この超伝導電磁石により電子・陽電子ビームサイズは、衝突点で横幅10ミクロン、高さ50ナノメートル(KEKBでは横100ミクロン、高さ1ミクロン)まで絞り込まれる。ビームサイズの圧縮により、衝突効率を一桁以上高めようとするものである。今回の公開講座では、この超伝導電磁石について機能、製作、運転について紹介する。

講義2「宇宙から消えた反物質と暗黒物質に迫るBelleⅡ実験」

講師 石川 明正 KEK素粒子原子核研究所 准教授

Belle II 実験の前身である Belle 実験は、小林益川理論を実証し成功裏に実験を終えた。小林・益川理論はクォークでの粒子・反粒子の違いを説明し、素粒子の標準理論の一部として組み込まれている。標準理論は大成功を収めた理論であり、現在説明が出来ない素粒子実験結果は(ニュートリノの質量を除き)無い。しかしながら、標準理論には様々な問題がある。例えば、宇宙から消えた反物質を説明できなく、また暗黒物質の候補となる粒子が存在しない。他にも様々な問題があり、標準理論を超える物理=新物理がある事が確実視されている。

Belle II 実験は SuperKEKB加速器と Belle II 測定器を用いて、標準模型を超える物理を探索する事が目的である。本講座ではBelle II 実験での新物理探索および宇宙から消えた反物質と暗黒物質について講義を行う。

開催概要

日時 2019年12月7日(土) 13:30~16:00 (開場13:00)
会場 KEKつくばキャンパス 研究本館 小林ホール
(〒305-0801 茨城県つくば市大穂1-1)
※無料駐車場あり
対象 中学生以上
定員 200名(先着順 / 要申込み / 参加無料)
申し込み〆切 受付期間は10月15日(火)から、11月27日(水)23:59まで
申し込み方法 ハガキ、Faxまたはこちらの申し込みページから
問い合せ先 広報室
TEL:029-864-5113
FAX:029-879-6049
メール:kouza@kek.jp
主催 高エネルギー加速器研究機構(KEK)
後援 茨城県教育委員会、つくば市教育委員会

プログラム

時間 内容
12:00 受付開始
13:00 小林ホール開場/入場開始
13:30 - 14:45 講演1:「世界最強加速器SuperKEKBの要-ビーム集束用超伝導電磁石-」
講師1:大内 徳人(KEK加速器研究施設・教授)
14:45 - 16:00 講演2:「宇宙から消えた反物質と暗黒物質に迫るBelleⅡ実験」
講師2:石川 明正(KEK素粒子原子核研究所・准教授)
16:00 終了予定

事前申し込み

交通案内

無料送迎バス:つくば駅A1出口前〜KEK

【往路】便名 つくば駅A1出口前(発) KEK小林ホール前(着)
112:0012:20
212:3012:50
313:0013:20
【復路】便名 KEK小林ホール前(発) つくば駅A1出口前(着)
116:1516:35

自家用車でお越しの方

KEK内無料駐車場をご利用いただけます

TOP