KEK-CERN委員会及びD1運営委員会がつくばキャンパスで開催されました

 

欧州合同原子核研究機関(CERN)とKEKの研究者らが、共同研究の進捗状況などを報告し合う「KEK-CERN委員会」が11月18日(月)にKEKつくばキャンパスで開催されました。毎年開催されているもので、今回で14回目です。

KEKとCERNの協力は、CERNで行われている大型ハドロン衝突型加速器(LHC)プロジェクトへの日本の参加が始まった1994年に始まり、2009年に締結された協定のもとに進められています。LHC加速器高輝度化アップグレード計画(High Luminosity LHC Project: HL-LHC)、KEKのSuperKEKBでの多国籍参画プロジェクトによる研究、次世 代の直線衝突型加速器等の様々なプロジェクトで、CERNと共同研究開発を推進しています。 また、これらの共同研究開発での共通の課題を追求し、両機関の連携を一層強化するため、2014年からは、互いに分室が設置されています。

KEK-CERN委員会の様子

本委員会では、LHCでの国際共同実験である「ATLAS実験」の進捗状況やアップグレード、HL-LHCへの建設協力として、ビーム分離のための単一開口の超電導偏向磁石(D1:superconducting single-aperture separation dipole)の進捗状況やJ-PARCでのニュートリノ実験での協力計画などについてグループを代表する研究者らが発表しました。

委員会開催に先立ち、機構長より、これまでの長い協力関係もあり良好な関係が保たれていること、今後もさらなる協力における成果に期待しているとの挨拶がありました。

KEK-CERN委員会に引き続き、2018年7月にHL-LHCへの建設協力に関する協定が締結されてから初めてのD1運営委員会が11月19日(火)に開催されました。本運営委員会は、協力状況の確認を行うためのもので、 詳細なD1マグネットの進捗状況を確認するとともに、実際の制作現場となるKEK内の作業場、及び協力会社である日立製作所臨海工場を見学しました。

日立製作所臨海工場の見学
見学の様子
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