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生物の基本単位は細胞であるといえます。大きさは1ミクロンから数10ミクロン程度です。細胞は,外界との間の物質の出入りを制御する膜で区画された構造を持ち,それ自身で自己増殖能を持っています。現代科学の発展により,細胞は「生きている」特殊なものではなく,多種多様な分子の集合体であり,その中での活動あるいは反応は物理的あるいは化学的に説明できると考えられています。細胞は分子という部品から出来上がっている一種の機械であると見なすことが出来ます。細胞が分裂する過程を例に取ると,遺伝子DNAが複製されてから,染色体の分離,さらには細胞質の分離がきまった順序で起きています。それらの活動(反応)が順序良く起きるためには状態を把握するセンサー,いろいろなセンサーからの情報処理,その結果をもとに動く酵素などの複雑な制御系が存在しています。これらのメカニズムを調べるためにいろいろな物理的,化学的な手法が使われています。
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