生物が細胞から成り立っていることは顕微鏡を使うことにより発見されました。細胞内のより小さい構造を見ることができれば,細胞の構造・活動をより詳しく見ることが出来るのでより分解能の高い顕微鏡の開発が望まれます。しかし可視光を用いた顕微鏡では,使う光の波長(約0.5ミクロン)以下の構造を見ることは出来ません。そこで紫外線や軟X線などの短い波長の光を使うことが考えられましたが,そのような光を発する光源やそのような光を集光させるレンズがなかったのでそのようなものは実現できませんでしたが,光源としての放射光と光学素子の技術の発展によって,水の吸収が少ない軟X線を用いた顕微鏡が開発されました。より小さい物を見る手段としては電子顕微鏡がありますが,その場合には試料を乾燥させなければいけないので,生きた細胞を見ることは出来ません。軟X線顕微鏡は,水を含んだ状態の試料で0.1ミクロン以下の構造を見ることが出来ます。







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