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放射線は私たちにとって医学診断のように有用であることは知られていますが,同時に有害な作用があることも知られています。現代科学の発展にともない,医療以外のいろいろな分野で放射線が利用されています。放射線の生物に対する作用のメカニズムを知ることは現代社会で人類が放射線をうまく利用していくうえで必要不可欠です。放射線によりDNA分子に傷ができますが,生物にはそれを治す機構(修復機構)があり,ほとんどの傷を治すことが出来ます。何らかの理由によって修復作用で治すことが出来ないで残った傷が原因となって突然変異やがんが誘発されます。どのような傷がどのような場合に修復されないで残るかが放射線の生物作用を考えるうえでの重要な点です。単色化した放射光X線は傷が出来る過程をコントロールできるので,上記の問題を解決する有効な手法で,活発に研究が行われています。
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