サテライト研究会・ユーザーグループミーティング
1.2024年度液体・非晶質研究会
液体・非晶質物質の原子レベルでの機能解明において、量子ビームを用いて構造を明らかにすることは有効な方法ですが、複合材料や多成分液体では構成原子の種類が多くなり、構造解析が困難になってきます。しかし、これら複雑な系においても中性子散乱ではスピンコントラスト変調法や同位体置換法を駆使することにより、特定原子に関する位置情報を引き出すことが可能です。今回の研究会はこれら中性子散乱ならではの測定手法について、基礎から最新の成果までご紹介頂きます。さらに、物質中の電子状態について詳細な情報が得られる軟X線分光、光学ガラスやイオン伝導ガラスなど高い機能を有する非晶質材料の構造解析について、それぞれの第一線でご活躍されておられる専門家の方々にご講演いただきます。
また、本研究会では、毎回、J-PARC MLF装置を紹介しておりますが、今回は偏極中性子散乱研究に特化した非弾性散乱装置POLANOを取り上げます。液体のダイナミクスについて、偏極中性子の利用によって明らかにされる新たな情報についてご講演いただきます。
- 2025年3月15日(土) 9:30~16:30
- 場所:つくば国際会議場 中会議室202B
- 開催方式:現地およびZoom によるハイブリッド開催
- 参加費:無料
- プログラム:こちらをご参照下さい。
- 参加申込:こちらのフォームにて申し込みをお願いします。(3月10日(月)まで)
2.CIQuS研究会 - 量子ビームを用いた3Dイメージング
ヴィルヘルム・レントゲンが1895年に初めてX線を使った写真を撮影してから今年で130年が経過し、今やレントゲン写真は欠かすことの出来ないツールとなっている。その後、1972年にはゴッドフリー・ハウンズフィールドによるX線CTの発明により深さ方向という新たな次元情報が付与され、任意の断面像が取得可能になるなどデータの質における大きな変革が達成された。以降もX線CTは測定技術の進歩に伴う測定時間の短縮や解像度の向上など着実な進歩が続けられる一方、X線とは相互作用が異なるプローブや透過率とは異なる感度を利用した手法を組み合わせた様々な3次元イメージング法が開発されており、測定可能な物理量に関しても広がりを見せている。本研究会では、3次元イメージングの中でも、特に量子ビームを用いたイメージング法に着目し、最先端の計測手法によってどのような測定が可能であるか、専門家の先生方に実用例を交えてご紹介いただくと共に、原理の異なる技術同士の情報交換を行うことにより、それらを相補利用することによる多面的なマルチプローブ測定の推進と新たな測定手法の発見に繋がるアイディア創出の場となることを目指す。
- 2025年3月15日(土) 10:00~
- 場所:KEKつくばキャンパス4号館1階セミナーホール(オンラインでの聴講も可能)
- 開催方式:現地およびZoom によるハイブリッド開催
- 参加費:無料
- プログラム:こちらをご参照下さい。
- 参加申込:こちらのフォームにて申し込みをお願いします。
3.ユーザーグループミーティング
日時、場所については以下の通りです。
- タンパク質結晶構造解析UG:12日(水)小会議室304 18:00-20:00
- 低速陽電子UG:12日(水)小会議室401 18:00-20:00
- 小角散乱UG:12日(水)小会議室402 18:00-20:00
- X線発光UG:12日(水)小会議室403 18:00-20:00
- 放射線生物UG:12日(水)中ホール200 18:00-20:00
- 産業利用:13日(木)小会議室401 11:30-13:00
- 原子分子科学UG:14日(金)小会議室402 18:00-20:00
- XAFS UG:14日(金)小会議室404 18:00-20:00