活動報告

所要時間:約2分

東海村のJ-PARC(大強度陽子加速器施設)のハドロン実験施設で、世界最大のK中間子ビームを生成するための一次陽子ビーム輸送、ビーム光学や二次粒子生成標的システムの研究開発を行うグループが、10月の活動報告を行いました。

J-PARCでは、大強度陽子加速器(MR)で300億電子ボルト(30GeV)のエネルギーまで加速した陽子を、「りんごの皮むき」のように少しずつ取り出して生成標的に衝突させ、クォークが強い力で結びつく“ハドロン”と呼ばれる粒子を生成。とくに世界最高強度のK中間子ビームを作り出し、さまざまな実験を行うことで、素粒子・原子核物理学の研究を展開しています。

10月の報告書では、4月12日から7月1日まで施設のビームを使った運転を実施し、ストレンジクォーク2個の入った原子核(ハイパー核)を作るK1.8実験が予定通り完了したことが報告されています。また、高運動量(high-p)陽子ビームを用いた実験や、ミューオンが電子に変わる反応を探索するCOMET実験の準備状況にも触れています。

8月20日には開催されたJ-PARCの施設公開がおこなれました。ハドロン実験施設ではハドロン実験ホールの内部や南実験棟の内部を公開し、搬入ヤード付近では研究内容を説明する展示も行われました。J-PARC施設の一番端に位置するハドロン実験施設ですが、来場者1500人のうち1100人が訪れたことなどを報告しています。

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ハドロン実験グループ