活動報告

所要時間:約3分

一次陽子ビームグループが2021年5月の活動報告を行いました。一次陽子ビームグループはJ-PARC(大強度陽子加速器施設)にあるハドロン実験施設の建設・運営・機能強化の中心を担っているグループです。J-PARCではリニアック、3GeVシンクロトロンの2つの加速器を経て加速した陽子をさらに主リングで30GeVまで加速します。加速された陽子は遅い取り出しビーム(注)としてハドロン実験施設に取り出され、二次粒子生成標的に照射されます。そこで生じたパイ中間子やK中間子が複数のビームラインに導かれて、様々な実験が行われています。2020年からは一次陽子ビームを直接利用するビームラインも動き始めました。

今回の報告では、2020年12月および2021年2月から4月にかけて行われた、30GeV陽子ビームの遅い取り出し運転で実施した実験を報告しています。今回の運転では、E03実験(Ξ原子からのX線)を完了しました。さらに、E16実験(原子核中でのφ中間子質量)、E42実験(Hダイバリオン探索)のEngineering Run(検出器などの装置類の動作確認などをするためのビーム運転)と、KOTO実験(中性K中間子の稀崩壊)、T78実験(COMET実験のための8GeV運転の試験とビームの性質の調査)を実施しました。

また、仲澤和馬岐阜大学シニア教授が、J-PARCとKEK陽子シンクロトロン(KEK-PS)を使った「原子核乾板を用いたダブルストレンジネス原子核の研究」により、仁科記念賞を受賞したことも報告しています。

詳しくはこちらをどうぞ。

一次陽子ビームグループ

PDFが正しく表示されない場合はPDF下の画像をご覧下さい。

画像ファイル形式での表示はこちら。

(注)遅い取り出しビーム:
J-PARC主リングで作られるビームには、遅い取り出しビームと速い取り出しビームの2種類があります。速い取り出しビームは、加速された陽子が主リングを一周する間(約5マイクロ秒)にそれらを一度で全て取り出してしまうビームです。一方遅い取り出しビームは、加速された陽子を、主リングを何周も周る間に約2秒の時間をかけて少しずつ取り出すビームです。

関連リンク

前回の活動報告