2011年2月1日
1月31日、全国の大学や研究機関、企業から参加した約80名が見守る中、KEK計算科学センター第2マシン室にて現行のスーパーコンピュータシステムがシャットダウンされました。それに先立って開催されたKEK大型シミュレーション研究シンポジウムでは、現行システムで得られた成果をまとめるとともに、来年度導入が計画されている現行システムの10倍以上の処理能力を持つ次期システムでの研究の展望を話し合いました。
シャットダウン後、KEK計算科学センター第2マシン室にて
KEKは1996年からスーパーコンピュータの共同利用プログラム「大型シミュレーション研究」を運用し、国内の素粒子原子核物理学を中心とする加速器科学に関連する分野の研究に対して、KEKがもつスーパーコンピュータの計算資源を提供し、研究の推進をはかってきました。2006年から運用している現行のスーパーコンピュータシステムは、運用開始当初国内最速クラスの性能を持ち、量子色力学による自発的対称性の破れの計算、核力の起源の解明、超弦理論によるブラックホールの内部構造解明などに関する研究で、大きな成果をあげました。