第六回粒子物理コンピューティングサマースクールを開催しました

2023年7月31日から8月4日の五日間で、粒子物理コンピューティング懇談会主催によるコンピューティングサマースクールを開催しました。粒子物理コンピューティング懇談会は、素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理分野のコンピューター利用技術に関するコミュニティで、大学院生を対象にした本サマースクールはその活動の柱となっています。2017年から開始した本サマースクールは、今年で第六回目の開催となりました。

今年もKEKつくばキャンパスを会場とし、全国の15大学から40名の学生が参加しました。KEK計算科学センターからも7名が講師として貢献しました。また、2018年には学生として参加していた方が、今年は講師としてBelle IIソフトウェアの講習を担当していただきました。これは、今後も本サマースクールを継続していく上でも良い循環だと感じました。講習内容は、プログラミング言語、深層学習、量子コンピューティングといった幅広い内容となりました。講習に必要な計算機環境はmdx(下記HP参照)と呼ばれる学術用クラウドサーバーに構築しました。例年、深層学習に興味がある参加者が多いことから、GPUが利用できる環境もmdxに用意しました。参加者には、本サマースクールの期間中に自分で実習テーマを決めて取り組んでもらい、最終日には成果発表会を行いました。短い実習時間にも関わらず、工夫が感じられる発表が多くありました。本サマースクールが参加者の今後の研究活動の一助となれば幸いです。

参加者の集合写真
講習中の様子
実習中の様子

なお、本サマースクールは東京大学素粒子物理国際研究センターと高エネルギー加速器研究機構による令和4年度加速器科学総合育成事業からサポートを受けて開催されました。