「LCWS2019」仙台開催を発表

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世界のリニアコライダー研究を推進する国際組織、リニアコライダー・コラボレーション(LCC)のリンエバンス代表は、5月21日、東北大学大学院理学研究科の山本均教授、前KEK機構長で岩手県立大学学長の鈴木厚人学長とともに仙台市で記者会見を行い、リニアコライダーの国際会議「LCWS2019」を10月28日から11月1日までの5日間、仙台市内で開催すると発表しました。日本での開催は、2016年の岩手県盛岡市での開催につづき3年ぶりとなります。

会見でエバンス代表は「ILC計画は十分に成熟した検討状況だ。3月7日の日本政府のポジティブな声明により、私自身ILCの実現をどちらかと言えば楽観視している。その実現のためには、今年中に日本政府から青信号が出ることが重要だ」とコメントしました。去る3月7日、文部科学省が国際リニアコライダー(ILC)計画について「現時点でILCの日本誘致を表明するには至らないものの、ILC計画に関心を持って国際的な意見交換を継続する」との見解を発表しています。

LCWS 2019の組織委員長を務める山本教授は、今回の会議が仙台市で開催される理由について、「建設候補地に近い都市であること」「東北大学の存在」「仙台に本部を置く東北ILC推進協議会の存在」の三つを挙げました。ILCの最有力建設候補地は、岩手県一関市から宮城県気仙沼市にかかる北上山地となっています。また、ILC計画の物理・測定器研究で中心的な役割を担う東北大学、 東北ILC推進協議会は産学官連携で日本におけるILC実現に向けた取り組みを進める東北ILC推進協議会はともに仙台に立地しており、海外研究者に日本におけるILC誘致の機運の継続を示すことができます。山本教授は「10月のLCWS開催は日本政府へのアピールになり得る。また、欧州での議論にも好影響を与えることが出来る」とも述べています。

会場は東北大学に隣接する仙台市国際センター会議場。会議の公式ウェブサイトは6月中に開設される予定です。