高エネルギー加速器研究機構
環境報告2007
 環境報告2007 

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大気への環境負荷及び低減対策

  本機構では、平成5年から冷暖房用のボイラー燃料を重油から都市ガスに切り替えています。都市ガスは重油と比較して CO2排出量が約74%(熱量ベース)、NOx排出量は約26%と低水準であり、原料である天然ガスは硫黄成分がないため、酸性雨の原因物質であるSOxも発生しません。

車両に関して
  PS実験室系では、2トントラック1台、1トン電気自動車3台の車両を保有しています。1トン積み電気自動車は20年以上に渡り運用しており、環境に対しての貢献は大きいと考えられます。2トン積みトラックはディーゼルエンジンであり、1991年度から使用されています。ディーゼルのため排煙も多く代替を検討していますが、しばらく時間がかかる見込みです。現在のところ、経理課所有の2トン積みトラック等、新型で比較的排ガスがクリーンな車両を使用することで、環境対策としています。

自転車の積極的な利用
  本機構では、広い敷地に実験室や居室の建物が分散して建てられているため、それぞれの移動に自動車を使用する人が多くみられます。そこで、積極的に自転車を利用してもらえるよう、自転車置き場の整備や放置自転車の再利用・撤去を進めています。また、施設毎に共有の自転車を設けることで、自転車の利用を促すとともに放置自転車の減少に役立っています。

排ガス
  本年度は新たにPF−AR実験棟にガスセンサーと排ガス洗浄塔を設置しました。実験により発生するガスはガスセンサーによって監視され、排出口に洗浄塔を設置することで無害化し、可燃性ガスや有害ガス等が大気中に放出しないようにしています。

河川への環境負荷及び低減対策

  本機構の排水は3箇所の汚水排水槽(公共下水道接点1〜3)から公共下水道に排出され、直接河川へ排出されることはありません。公共下水道への排出時の水質は条例で定める排出基準を満たしていなければならず、定期的に水質検査を行っています。以下に公共下水道接点1〜3のBOD濃度及び排水量を示します。年間を通じてBOD並びにその他の基準値を超える排水はありませんでした。

公共下水道接点平均BOD濃度(mg/L)年間排水量(m3
94103,678
5249,652
246,974
基準値600 
※BOD(生物化学的酸素要求量; Biochemical Oxygen Demand):河川の有機汚染(生活廃水や家畜の糞尿などに)の度合いを示す指標としてよく用いられる指標。

  廃液を伴う化学薬品等の取扱作業は排水貯留槽の設置されている実験室に限定されています。貯留槽に高濃度の薬品が排出されるのを防止するため、化学実験棟やPF実験室等の化学薬品を使用する実験室の流しには、「薬品廃棄禁止」のステッカーを、一般排水の流しには「一般排水」のステッカーを貼り、注意を促しています。


薬品廃棄禁止

一般排水