ILC向SRF技術開発
2004年に行われたリニアコライダーの加速技術選択において、超伝導加速 技術が選択されたのを受け、KEKでは超伝導加速器の開発を本格的に行う ための基盤設備の整備が、2005年から2008年に集中的に行われました。 J-PARC加速器開発が行われていた陽子リニアック棟は、開発された加速器の 東海キャンパスへの移転の途上でしたが、その陽子リニアック棟を 超伝導リニアック試験施設棟(STF棟)と改名し、その建物を利用して 超伝導加速器の開発を行うことになりました。 まず、TRISTAN加速器開発で活躍したヘリウム冷凍機設備を移転しました。 そして、クリーンルーム設備を新規に構築し、隣接して厳格な安全検討の上、 新規の電解研磨設備を構築しました。一方、L-band 5MWクライストロンを利用 したクライストロン設備を#1,#2ステーションとして順次構築して加速モジュール のRFパワー源とし、次に建屋床部分を掘り下げてクライオスタットを埋めこむ 工事を行い、超伝導空洞縦測定設備を構築しました。