機械工学センター今月の逸品 : 溶接作業(ベントチェンバー)
加速器研究施設からの工作の依頼でSRF Gun用90°ベントチェンバーを製作しました(図1)。機械工学センターには溶接を行う場所が2か所あり、数mくらいの大物の溶接から数mmの部品の溶接まで対応しています。材料はすべてステンレス鋼(SUS304L)で、パイプ、フランジ、チェンバー本体の部品を製作し、溶接で組み上げます。図2はパイプとフランジで斜めにカットしてあるところは直線ではなく、チェンバー本体のアーク部の曲面に合わせて半径168.5mmの円弧状に加工してあります。チェンバー本体はSUSのブロックからワイヤーカット放電加工機を用いて切り出しました(図3)。ベントチェンバーは中を真空にするため、途中の段階でもきちんと溶接できているか、リークチェック(漏れがないかを確認する作業)を行いながら溶接を行い、最後に円弧状の板を両側に溶接し、最終リークチェック(図4)を行い完成となります。