蓄積データ 40ペタバイトを突破

計算科学センターでは、実験データを保存するため大型のテープライブラリ装置を運用しています。これを利用するBelle II実験では、多量のデータを蓄積して新しい物理の探索を行います。それらのデータをすべて磁気ディスクに保存し、いつでもアクセスできるようにすると、年間約 百万kWh以上の電力が余計に必要になってしまいます。そこで膨大かつアクセス頻度が低いデータは、磁気テープに保存しています。磁気テープの記録保持にかかる消費電力はゼロコストです。

近年の磁性体技術の発展に伴い記録密度や転送速度が飛躍的に向上し、現在使用しているテープは、一巻が 20TBytesの容量を持ち、転送速度も非常に高速です。2022年4月に蓄積されたデータが 40 Peta Bytes( Peta = 10の15乗)を超えました 30PBytesを超えてからほぼ1年で達成しました。この量のデータを蓄積できる記録装置を運用し、蓄積している研究機関として、KEKは国内有数の施設です。

テープライブラリ装置
システムの状態モニタとテープ蓄積データ量の変化