機械工学センター今月の逸品:TUCAN国際共同実験用熱交換器

KEK素粒子原子核研究所(素核研)のミューオン・中性子グループが参加するTUCAN国際共同実験で、KEKが開発したヘリウム冷凍機を使って超冷中性子の生成に成功しました。ヘリウム冷凍機と一緒に使われる主熱交換器は、素核研の川崎真介准教授からの依頼で機械工学センターが製作しました。2018年頃から製作を開始し(図1)、最終的に幅1mmのフィンが上部にたくさんついた形状にたどり着きました。ショートモデル(図2)で実際に加工ができることと十分な性能が達成できることを確認し、本番の熱交換器(図3)を製作しました。機械工学センターは加工方法の検討や詳細設計、実際の加工を担当しました。

図1 プロトタイプ(2018年)

図2 ショートモデル

図3 完成した主熱交換器

TUCAN国際共同実験にて超冷中性子の生成に成功しました