Geant4初心者講習会2025を開催しました

2025年12月2日から4日にかけて、神戸大学において放射線シミュレーションのための Geant4初心者講習会2025 を開催しました。今回は高エネルギー・原子核実験、宇宙分野向けの検出器コースと、医学物理分野を対象とした医学応用コースに分かれての同時開催となり、国内の大学・研究所、企業から合わせて59名が受講しました。Geant4日本グループのメンバーが講師を務め、KEK計算科学センターからは4名が貢献しました。
Geant4は測定器シミュレーションのためのソフトウェアツールキットとして、ジオメトリ、物理相互作用、粒子追跡などの機能をC++ライブラリとして提供しており、ユーザーはこれらを組み合わせて自分の目的に合わせたアプリケーションを構築します。本講習会はGeant4日本グループが整備する講習資料に基づき、基礎事項を体系的に解説するとともに、ハンズオン演習を通じて受講者の理解を深められる構成としました。
本講習会の初日は両コース共通講習として、Geant4の概要や基本構造と必須クラスの解説、仮想マシンのセットアップ等を行いました。二日目からは各コースに分かれての講習となりました。検出器コースでは、検出器等のジオメトリの定義、初期粒子の発生、物理相互作用の記述方法、シミュレーション結果の取得と出力など、アプリケーション開発の基礎を段階的に学習しました。一方医学応用コースでは、Geant4を基盤とするPTSIMコードを用いた医学物理に関わる現象解析でのシミュレーションの活用に焦点を当てました。放射線治療施設における治療計画での線量計算等を題材とした演習を行い、最終日には細胞レベルでの放射線シミュレーション(Geant4-DNA)の紹介や適用例の講演も実施しました。さらに、個別相談会も併催し、各ユーザーがGeant4シミュレーションにおいて直面している課題や研究テーマに即した議論の機会を設けました。
講義資料や実習用ソースコードは講習会公式ページにおいて公開されており、誰でも利用可能です。

講習の様子 (二コース共通講習)
講習の様子 (検出器コース)
講習の様子 (医学応用コース)