クライオモジュール CM-1, CM-2a


 クライオモジュールCM-1は、ILCで使用予定のクライオモジュールのB型を実現するように設計されています。 内部には、8台の超伝導加速空洞と1台の超伝導4極マグネットが組み込まれています。STF棟の地上基盤設備では 4台の超伝導空洞までが連結でき、5m長のクライオモジュールを組み立てる事ができますが、CM-1のような12m長の クライオモジュールは組み立てる事が出来ません。そこで、CM-1の組み立てには地下トンネルが利用され、地上部の クリーンルーム内で連結された4台空洞トレインそれぞれを地下トンネルに運び込み、地下の局所クリーンハット内 で連結し8台空洞トレインにして、12m長のクライオモジュール容器に組み入れて完成させました。  残念ながら地下トンネルにはさら12m長のクライオモジュールを組み立てるスペースが残っていませんので、それ以降 のクライオモジュールは、地上部設備で可能な5mクライモジュールとなります。CM-2aは4台の超伝導空洞を内包する 5m長のクライオモジュールです。現在までのところCM-1とCM-2aで合計12台の超伝導空洞がSTF加速器に組み込まれて います。現在、2回の冷却試験で性能確認をしている最中であり、地上からのRFパワーを多数の超伝導空洞に同時に 供給する導波管システムを構築中です。


 

CM-1/CM-2aクライオモジュールへの導波管装着の様子 |  CM-1/CM-2aクライオモジュール完成時