※この記事は2021年7月27日に発行されたILC NewsLineの翻訳記事です。
SiD測定器は、国際リニアコライダー(ILC)実験での2つの主要な測定器設計のうちの1つです。SIDは、ヒッグス粒子やトップクォークなどの精密な測定や、起こりうる新現象に幅広く対応するために、コンパクトでコストを抑えた設計が特徴です。国際測定器諮問委員会によってSiD測定器の検証がされて以来、技術的な進歩が著しく、SiD設計の強化・改良に繋がっています。
SiDコンソーシアムでは、検出器や物理学の研究に貢献し、技術を前進させたいと考えている新しいアイデアや新しい仲間をとても歓迎しています。検出器の設計に関しては、例えば、以下のような分野があります。
- モノリシック・アクティブ・ピクセル・センサ版飛跡検出器の開発・研究
- デジタル電磁カロリメーターの開発・研究
- ジェット中の粒子の種類ごとに最適な検出器を用いる事象再構築を行うタイミングレイヤーの開発・研究
- 超伝導コイルに用いる新しい超伝導体の開発・探究
物理学の研究では、例えば以下のような研究があります。
- Z粒子とヒッグス粒子の生成過程において引き続きヒッグス粒子が観測されない粒子に崩壊するモードの研究
- ヒッグス粒子のタウ粒子対崩壊におけるCP対称性の破れの研究
- ヒッグス粒子の長寿命の暗黒光子への崩壊モードの研究
- 500, 1000 GeVにおけるヒッグス粒子の自己結合の研究
あるいは、あなた独自の研究を提案ください – すべてのアイデアを歓迎します!
大学院生からシニア研究者まで、あらゆる層の物理学者の参加をお待ちしています。
個人、機関、ゲストメンバーとしてSiDに参加するには、SiDのウェブページをご覧ください。
SiDコンソーシアムを代表して、 マーセル・スタニツキー、アンディ・ホワイト (SiD代表)
英語原文はこちら
画像:SiD 測定器 (Image: Marco Oriunno)