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4. トリスタンと加速器科学

4.1 トリスタン加速器の性能


表13に、トリスタンの主要パラメータの設計値と達成値を示す。コライダーの性能を決めるエネルギー、ルミノシティー共に設計値を上回る性能が得られた。いかでトリスタンのエネルギーとルミノシティーについて述べる。
 

 設計値達成値
 最高ビームエネルギー (GeV)3032GeV
 最高ルミノシティー (cm-2sec-1)1×10314×1031
 日当たりの積分ルミノシティー (pb-1)1.2
 最大加速電圧 (MV)380500
 衝突点ベータ関数(水平/垂直) (m)2.2/0.11.0/0.04

  Table 13: トリスタン加速器性能


4.1.1 エネルギー

既に述べたように、電子加速器の最大エネルギーは、リングの平均半径を大きくしシンクロトロン放射のパワーをいかに減らすことができるか、また放射パワーを補うためにどれだけ強力な高周波加速装置を建設できるかによって決定される。トリスタンの場合、リングの平均半径は敷地の大きさによって制限を受けていたため、最大エネルギーは高周波加速装置の能力によって制限された。KEKでは後述するように、加速空洞(常伝導APS空洞および超伝導空洞)と大電力高周波源の開発が精力的に進められ、超伝導空洞が全て設置された時点で32GeVのエネルギーを達成できた。

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