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BL-14超伝導ウィグラーの断熱真空回復によるビームタイム配分の再開について(続報)

PFユーザ向け情報
2016年4月26日
高エネルギー加速器研究機構
物質構造科学研究所
放射光科学研究施設
施設長 村上洋一

BL-14垂直偏光超伝導ウィグラー(VW#14)は超伝導電磁石冷却用液体ヘリウム 断熱真空部の真空度が悪化したため(既報:2016年3月7日)、3月14日朝の運転終了後から応急処置を 行なえるように昇温を開始しておりました。加速器7系担当者による周到な 準備作業ののち、真空封止剤を溶剤に溶かして真空漏れが疑われる場所全体を 満たす漏れ止め作業を4月20日に開始しました。その結果、断熱真空部の 真空度が1桁以上改善しリーク発生前の真空度と同等となりました(作業前: 1.4×10−3 Paから4/21午後の時点で8.2×10−5 Pa )。これによりウィグラーの 立上げは可能で冷却用液体ヘリウム消費量も改善される見込みです。今後は、 連休明け5月9日より冷却を開始、順調に進めば6月2日(木)リングスタディ 時に超伝導電磁石の励磁を行なう予定です。翌日6月3日(金)からのユーザー 利用を予定します。

BL-14ユーザーのみなさまには、今回のトラブルにより多大な迷惑をおかけし ましたが、6月3日から6月30日朝までの期間について、あらためてビーム タイム利用の希望調査のうえ利用予定を決定したいと思います。BL-14 各ステーションの利用を希望される方は担当者の案内に従って至急申し込みの 手続きをとっていただくようお願いします。ただし、今回はあくまでも 応急処置で微小リークは残っており、再発の危険があることは承知おきく ださい。今後の対策については引き続き検討いたします。どうか、 ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

【本件に関する問い合わせ先】
物質構造科学研究所
放射光科学研究施設
主幹秘書室 Email:pf-sec@pfiqst.kek.jp