LHC(Large Hadron Collider:大型ハドロン衝突型加速器)計画は、2005年の実験開始を目指してCERN(欧州合同原子核研究機関)で建設が進められている。LHCでは7兆電子ボルト(7TeV)まで加速した陽子同士を正面衝突させ、素粒子の質量の起源を解き明かすヒッグス粒子の発見等、世界最高エネルギーでの衝突実験が行われる。加速器衝突点でのビーム収束用超伝導四極電磁石の開発・建設を本機構が行う。
 実験は主に2つの実験装置「ATLAS」、「CMS」を使って行われ、それぞれ世界中から30カ国1500人を越える研究者が参加している。日本からは現在、本機構など13研究機関がATLAS実験に参加している。
 ATLASは図1に示すような多種の検出装置を組み合わせた超大型実験装置で、日本チームはミュオン検出貴、中央飛跡検出用シリコン検出器、超伝導ソレノイド磁石、データ収集システム、データ解析ソフトウェアの開発・建設に責任を持っている。検出機の開発・建設にあたっては、本機構の加速器や各種技術を活かしたさまざまな活動が行われている(図2〜4)。


図1.ATLAS実験装置の概観図。高さ・幅22m・全長46m

図2. オブジェクト指向ソフトによる実験装置のシミュレーション
図3. シリコン半導体検出器のビームテスト


図4.ミュオントリガーチェンバーのビームテスト




研究者にインタビュー
素粒子原子核の研究って何?
物質構造科学の研究って何?
加速器とは?・・・VRML
ごあいさつ

素粒子・原子核物理学とは
物質の究極にせまる素粒子理論とは?
物質の多様性を探る原子核物理とは?
素粒子・原子核の研究はどんな役に立つか?
粒素粒子・原子核・物質科学の世界を探る多彩な粒子
謎の粒子ニュートリノ
Bファクトリーって?-Bファクトリーでの物理
Bファクトリーって?-Bファクトリーでの実験-CP不変性の破れの測定
Bファクトリーって?-Bファクトリーでの実験-BELLE測定器
KEKBファクトリー加速器
日米科学技術協力
ATLAS国際共同実験
HERA国際共同実験

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