常の原子核は、ほぼ同数の陽子と中性子からできている。近年、中性子の数が過剰な不安定な原子核がつくられるようになり、中性子ハロー(後光)といった興味深い構造を持つものも見つかってきた。不安定原子核の反応の研究は、超重元素の人工合成という夢の実現や、星の中で様々な元素が造られてくる過程の解明にとって、欠かせないものであることが分かりつつある。
 通常の原子核にハイペロンが加わったものを、ハイパー(超)核という。ハイペロンとはストレンジ・クォークを含む重粒子の総称で、その内のラムダ、シグマ、カスケード粒子は陽子・中性子とともに一つの家族(ファミリー)を構成する。ハイパー核は、異質な粒子が加わることで形や性質がさらに多様となり、重粒子ファミリーがつくる豊かな原子核像へと我々を導いてくれる。
 ハドロンを高密度の核物質中に置いたとき、何が起こりその質量はどう変化するであろうか?これは、クォークがどのようにして質量を持ちどのようにしてハドロン中に閉じ込められるかという量子色力学の根本問題に関わっている。多数のハドロンの集合体は、超高温・超高密度の極端条件のもとでどのような新しい相を示すのであろうか。それを探る興味はつきない。




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