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3世代のクォークとレプトンに4種の力が働くという標準理論は、非常に精密な実験的検証が行われ、現在のところ、この理論が物質と力の性質をおおむね正しく説明していることは間違いないと思われている。 それにも関わらず、研究者たちはこの理論に満足していない。 多くの疑問が解決されていないからである。 例えば、物質の間に働いている4種の力はいずれもゲージ理論と呼ばれる理論形式で記述されているが、なぜ強さの異なる力がいくつも存在するのだろうか。 なぜクォークとレプトンという性質の異なる粒子が存在するのだろうか。 また、クォークとレプトンの世代はなぜ繰り返すのだろうか。 なぜ素粒子は質量をもっているのだろうか。
標準模型では説明されていないこのような疑問を説明するために、理論家たちによってさまざまな理論が提案され、詳しい検討が行われている。 大統一理論や超対称理論や超弦理論といった理論はその中でも有力なものである。
大統一理論では強い力、電磁気の力、弱い力が統一的に記述される。 そこでは、クォークもレプトンも同じ枠組みの中で理解される。 超対称理論は、すべての素粒子に未知のパートナーの素粒子が存在することを予言する。 超対称理論は数々の魅力的な性質を持っているため大変注目されており、パートナーの素粒子の発見が待たれている。 また、超弦理論は重力まで含んだすべての力の統一理論として期待されているもので、近年、急速な進歩を遂げている。 超弦理論は果たして究極の理論となるのか、興味は尽きない。
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