|
|
第20回 日米合同委員会を終えて(1998.SLACにて)
|
高エネルギー物理学における日米協力事業は、日本ですすめる研究を補い、協力し合って一層の進展を計るため、
● |
1979年に締結された政府間協定、「日米科学技術協力協定」に基づき、 |
● |
文部省と米国エネルギー省との間で調印された「実施取極」によって |
スタートし、さらに90、95年の2回にわたって延長されてきた。
日本側は本機構素粒子原子核研究所が代表機関となり、多くの大学の研究グループが自ら企画・提案し、それぞれの得意なところを生かして、
● |
フェルミ国立加速器研究所(FNAL)――イリノイ州 |
● |
スタンフォード線形加速器センター(SLAC)――カリフォルニア州 |
● |
ブルックヘブン国立研究所(BNL)――ニューヨーク州 |
の大型加速器を利用した共同研究を進めている。研究の進み具合をレビューして毎年の実施計画を立てる日米合同委員会は、日本と米国で交互に開催されている。
この協力事業は、高エネルギー物理学分野を包括したもので、基礎科学のために我が国が進めてきた国際共同研究事業としては、予算・人員・期間とも最大級のものである。 多くの世界的な研究成果を上げるとともに、国際的な視野を持つ若手研究者の育成に大きな役割を果たしている。
● |
終了又は進行中の実験プロジェクト数――16(1件平均8年で完了) |
● |
参加した研究機関(大学、研究所)の総数――約25 |
● |
参加した研究者(大学院生も含む)の総数――約200/年 |
● |
終了又は進行中の開発研究プロジェクト数――9 |
● |
学位取得者と発表論文の総数――103人、670篇 |
この事業は現在、以下のような最前線の課題を柱として、ますます活発に展開している。
● |
Z粒子やK中間子稀崩壊現象の研究――FNAL,SLAC,BNL |
● |
トップクォークなど重い粒子の研究――FNAL |
● |
高密度核物質状態の研究――BNL |
● |
次世代加速器/実験技術の開発研究――多機関 |
|
|
|
|