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ンチが高周波加速空洞中を通過すると、空洞内に高周波電磁場を励起する。空洞中では励起された電磁場はなかなか減衰せず、後続するバンチを振動させることになる。振動が大きくなった後続のバンチは空洞中にさらに強い電磁場を励起することになる。この連鎖によって、ついには、バンチ振動が大きくなり過ぎ、ビームが失われてしまう。この現象を結合バンチ不安定性といい、これを克服することが、大電流を多くのバンチに担わせて蓄積するBファクトリーにおける最重要課題である。
結合バンチ不安定性を抑えるためには、バンチによって励起された高周波電磁場が空洞内に留まらないような空洞を用いればよい。このような空洞を高次モード減衰型高周波空洞という。Bファクトリーにおいては、常伝導と超伝導の2つのタイプの高次モード減衰型空洞を用いる。
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衝突点において、電子と陽電子はほとんど正面衝突する。Bファクトリーでは、電子と陽電子の軌道は正確には1.3度の角度をもって交差するため、この方式の衝突を有限角度衝突という。有限角度方式では、粒子は衝突後自然に分離されるため、衝突点の設計を簡略化することができ、またバンチ間隔を最小値である60cmまで小さくすることができる。
ルミノシティーを大きくするためには衝突点におけるビームの大きさをできるだけ小さくしなければならない。このために、強力なレンズを衝突点にできるだけ近付けて置き、ビームを絞り込む必要がある。Bファクトリーにおいては、超伝導四極電磁石を衝突点から約1mの地点に設置し、必要な絞り込みを行う。このような配置のもとでは、超伝導四極電磁石はほとんどBELLE測定器の内部に位置することになる。
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