| 
						
							|  |  
							| 
									
										| 
 | 
												
													|  |  
													|  |  
													| 
															
																|  | 
																		
																			|  |  
																			|  素粒子原子核の研究が何の役に立つかという質問に対しては、いつの時代にも答えは「何の役に立つかすぐには解らない」というのが正しいと思われる。それはその時点において最も基本的なものの探究であるからである。 しかし、過去の歴史を振り返ってみる時、素粒子の研究は遠い昔から人類が追い続けてきた壮大な夢であり、ある時点における最も基本的なものの中にひそむ原理的発見が自然観を大きく変えてきたことは疑いがない。
 素粒子の研究が歩んできた道を遡ると、ひとつひとつの段階を経て、その段階ごとに新しい研究分野とその応用が生まれ、新しい文明に寄与してきていることが分かる。原子の研究の分野からは、分光学、放電現象、あるいは電子を扱う電子工学が生まれ、私たちの周辺で大きく活用されている。また、さらに大きなエネルギーを与えて発生するエックス線はその透視性によって工業、医学に大きな貢献をしている。
 また、原子核の研究の分野からは核変換、核分裂などの研究が進み、放射性同位元素、原子力が多くの分野で役立っており、核融合エネルギー利用の道も開かれようとしている。
 これらは、いくつかの例であるが、それぞれの場合に見られるように常に大きな変革を伴った進歩を学術、文化、産業等の各方面に、また、われわれの日常生活のうえにも与えている。
 また、自然界における3大謎の1つである宇宙に関してもこの極微の世界は深い関係を持っている。太陽はどうして燃えているかは原子核の変換過程のよって解明されたものであり、宇宙には私たちの周辺では実現しそうもないような桁違いの現象がいくつも存在している。これらの成因や、また、宇宙の歴史についても素粒子が大きく関与していることは疑いもないことである。
 
 
 
 |  |  |  |  
													| 
 
 |  
													| 
 |  |  |  
							| 
									
										| copyright(c) 2008, HIGH ENERGY ACCELERATOR RESEARCH ORGANIZATION, KEK |  |  |  |