沿革
1978年4月
東京大学理学部付属施設として中間子科学実験施設が誕生。高エネルギー物理学研究所ブースター利用施設内に実験ファシリティを設置し、パルス状ミュオン・パイオンによる科学研究を推進することが認められる。
1980年7月
ミュオン発生用大型超伝導ソレノイドを用いたビームチャネルが稼働開始。パルス状ビームとしては世界初のミュオンビーム発生に成功。
1981年11月
実験プロポーザルに基づく本格的な実験が開始される。国際シンポジウム「中間子を用いた基礎科学の研究」を開催し、国際交流を深める。
1983年4月
山田コンファレンス「第3回ミュオンスピン回転国際会議」を静岡県下田市にて主催。
1986年9月
「第1回ミュオン触媒核融合国際会議」を東京大学本郷キャンパスで主催(理化学研究所と共催)。
1988年4月
中間子科学実験施設を改組し、中間子科学研究センターが発足。
1988年9月
科研費特定研究「中間子科学」により、トライアムフ研究所(TRIUMF、カナダ)に大型超伝導ソレノイドを備えたミュオンビームチャネルを導入・完成。
1989年4月
特別設備費「ミュオン実験装置」が2年計画で認められ、超低速ミュオン実験施設の建設を開始。
1994年7月
レーザーイオン化法としては世界初の超低速ミュオンビーム発生に成功。
1995年9月
中間子科学研究センター「外部評価委員会」が開催される。
1996年4月
第7回ミュオンスピン回転・緩和・共鳴国際会議を栃木県日光市において主催(理化学研究所と共催)。
1997年4月
高エネルギー物理学研究所、東京大学原子核研究所、および東京大学理学部付属中間子科学研究センターを統合・改組し高エネルギー加速器研究機構が発足。物質構造科学研究所・中間子科学研究施設として、大学共同利用実験を開始。
2001年11月
日本原子力研究所との共同事業として大強度陽子加速器計画の実施決定。ミュオン科学実験施設建設予算が第一期計画として一部認められ、東海村敷地において施設建設開始。
2004年4月
大学共同利用機関法人への改組に伴い、ミュオン科学研究施設に改名。
2004年6月
ミュオン科学研究施設「外部評価委員会」を開催。
2006年3月
ブースター利用施設(つくばキャンパス)の運転終了。
2006年4月
海外施設におけるミュオン実験推進事業(大学共同利用実験)開始。
2008年7月
第11回ミュオンスピン回転・緩和・共鳴国際会議(μSR2008)をつくば市にて 開催(理研仁科センター、原研機構先端基礎研究センターと共催)。
2008年9月
J-PARC MUSE (ミュオン科学実験施設)において、最初のミュオンビーム 取り出しに成功。
2008年12月
J-PARC MUSEで大学共同利用実験開始(18 kW運転)。
2009年3月
海外施設におけるミュオン実験推進事業終了。
2009年11月
J-PARC MUSEで世界最高強度パルス状ミュオンビームを達成(120 kW運転)。
2012年11月
J-PARC MUSEで世界最高となる1パルスあたりのミュオン強度2,500,000個(ミュオン生成に用いられた陽子ビーム強度212 kW)を達成。